「それじゃあ、ゆっくり帰って来なさい。いつも焦り過ぎなのだから、偶にはいいだろう?」

『……分かりました』


 ――電話越しから伝わる落胆、それが耳に嫌というほど残る。

 ――置いていかれた子供のような音色は、いつも気丈に振舞う少年と比べると酷く弱々しい。

 ――これ程までに、この子を突き放すような言葉を掛けた事があったろうか?

 ――拒絶を示すような態度を取っただろうか?

 ――答えは否だ。

 ――そんな行動を取るほど、自分は愚かでは無いつもりだ。

 ――いつだって、我が子達を大切に想っている。

 ――たとえ怨まれようと、自身の生涯を以って家族を愛すと決めたのだから。


「待たせたね」

「構わない。どれだけ遠ざけようと、彼は私の手の内だ」


 ――だから、愛すが故に彼を突き放す。

 ――目の前に佇む幽鬼から、その身を守る為に。

 ――招かれざる客は片手に杖を持ち、全身を黒いローブで覆い隠している。

 ――その姿一つで、この場は異界へと変貌していた。

 ――あの人から聞いただけだが、目の前の存在が何者か、私は知っている。

 ――我等の理解を超える技術を用いる存在、その名は……


「魔導師、か」

「ほぅ、管理外世界の住人がそれを知っているか。大方、あの男の入れ知恵だろうが……」


 ――此方の反応に薄ら笑いを浮かべている。

 ――唯それだけの行動が、私にはとても恐ろしく見えた。

 ――未知、己が知り得ぬ力に対して私は恐怖している。


「まぁいい。それを知っていようとも、お前の負けは必定なのだから」


 ――不敵な笑みを崩さず、目の前の幽鬼は杖の先端を此方に向ける。

 ――それは、私を打倒するという意思表示。

 ――最早ぶつかり合う事は避けられず、互いを傷付け合う事のみが終局へ向かう術だった。

 ――ならば私がすべき事は、唯一つ。


「悪いですが、お引き取り願いましょう」


 ――目の前の脅威から、我が子を守り切る。

 ――それだけだ。


「生身で私に対抗しようとは、悪足掻きにも程があるぞ」

「力は万能ではない。あの子にも、そう教えてきました」


 ――訝しげな声に、私も不敵な笑みを以って返す。

 ――それが虚勢である事は、私自身が否応無しに理解している。

 ――だが、たとえ飾り付けた虚偽だとしても、最後まで貫ければそれは『真実』となる。

 ――私は我が身を以って証明するのだ、私を見ていてくれる人達の為に。

 ――私の背中を一心不乱に追い求めるあの子の、聖の為にも。

 ――見せて差し上げよう、一般人の底力というものを。


「行きます」

「あまり危害を加えたくはないが、邪魔をするのなら……」


 ――駆ける、あの子に害を為す存在へ。

 ――父親としての責務を果たす為に、私は無謀過ぎる壁へ挑む。



 ――それは、父の誓い。

 ――少年が見詰め続ける、1人の男の背中。










少年の誓い

〜魔法少女リリカルなのはAs〜


9XIX「届かぬ怒り」











「それでは行こうか。――――ハギオス・アンドレイル」


 そよと、風が吹いていた。

 寂々とした空気は、サラサラと鳴る木の葉の合奏で緩やかに深緑に彩られる。

 そして闇色に溶け、何事も無かったかのように消え去る。

 繰り返し、繰り返し、世界は不変の形を留めていく。

 だが、その声だけは違った。

 無機で無味、何物にも染まる事も溶ける事も無い。

 明らかに異質で、凡そ人が発する音ではなかった。


「時は刻々と近付いている」


 月光に照らされて、ゆらりと黒い姿が歩み寄ってくる。

 フードの奥は深い闇に覆われ、顔に刻まれる皺の一つも見えない。

 浮かべている表情も、瞳の色も何もかも……。

 この男か女かも分からないこの者は、まるで敵意を見せずに此方に近付いてくる。


「管理局に勘付かれる前に、早く立ち去ろうか」


 ノイズのような声が俺にのみ向けられている。

 それが如何な仕組みによるものなのか、何を意味するのかは分からない。

 だが、分かる事もある。

 先程の言葉を顧みると、コイツは管理局と友好的な立場じゃない。

 そしてもう一つを、言葉で奴自身へ問い掛ける。


「師父をやったのは、お前か?」

「師父?」


 素顔無き異端者は、その言葉にキョトンとした声を上げる。

 まるでその意味を理解出来ていない、純粋な疑問形。

 だが数瞬の間を取って、「あぁ」と得心がいったような声を発して身を翻した。

 そしてそのまま、先程まで立っていた場所に戻って……


「生身で私に挑むなどという愚か者の事かな?」


 持っている杖の先端で、倒れ伏す師父の体を軽く叩き出した。


「――――っ!?」


 刹那、怒りが感情の沸点を凌駕しそうになった。

 その行動が、手で触れたくない汚物に触れようとする扱いが……。

 顔を見なくても分かる、馬鹿にしたような薄ら笑いが……。

 大切な人の全てを侮辱しているその様は、俺を逆上させる要素の全てを含んでいた。

 歯を食い縛り、拳を限界まで握り締める痛みで、何とかソレを抑える。

 ……今はまだだ。

 欠片しかない理性が感情に蓋をして、飛びそうになる自我は、現状を正確に把握する為に何とか冷静に努めようとする。

 だがそれが解かれるのも、このままなら時間の問題。


「全く、何が『力は万能ではない』だ。くだらない信条に身を捧げ、挙句の果てにこの体たらく。鼻で笑う価値も無い」


 嘲笑い、蔑むような言葉の連続。

 師父の体に力を込めて杖を突き立てて、次々と暴言を吐き捨てる。

 そんな反吐が出そうな光景を、目の前で見せられている。


「師父から――――」


 あの人は分かっていたのだ、コイツが普通ではない事を。

 魔法という、この世界にとって異界の技術の存在を。

 それでも尚あの人は、それに立ち向かう事を決めたのだ。

 理由は分からない。

 でも、それこそが、俺の目指す男性の姿勢と生き様。

 どんな時だって誇る事の出来る、誉れ高き我が父である瑞代隆さん。

 彼の気高き意志を、信念を汚すと言うのなら……。


「――――離れろ」


 お前は知らない、お前が踏み躙った人の偉大さを。

 独りぼっちの幼い命に手を差し伸べて、それだけじゃなく父親として、その後の人生まで面倒を見続ける。

 表面上を見れば唯の慈善活動かもしれないが、その実情は想像以上に多くの障害を孕んでいる。

 だが師父は、そんな障害をおくびにも出さず、俺達に多くのものを与えてくれているのだ。

 誰でも出来る事でなく、辛くない筈は無い。

 優しい笑顔の裏に、どれだけの苦労が積み重ねられているのか。

 お前に分かるか?

 決して言葉には出来ないその想いを、瞳を通して奴に叩きつける。


「何?」


 伝わらない。

 だがノイズのような声の、少しだけニヤついたような音だけは聞き逃さなかった。

 一層強く師父の体に杖の先端を突きつけ、此方に見えない顔を向けている。

 まるで、俺を挑発しているかのように……。

 もう、限界だった。


「師父から離れろって――」


 怒りが沸点を通り越して、理性の弁を軽く吹き飛ばす。

 腸が煮えくり返るような熱が全身を駆け巡り、握り締められた拳に尋常じゃない力が込められる。

 思考回路を焼ききるような灼熱の意志、何一つ考える事を拒否する本能。

 そして脳内を吹き抜ける、全ての熱を塗り替える冷風。

 それによってクリアになる視界と思考は、普段とは比べ物にならない速度で働き始める。

 目の前の奴を敵と認識し、それを打倒する事だけに向けられる専心。

 身構える幽鬼に俺は……


「言ってるだろうがぁぁぁぁぁぁぁ!!」


 怒りと声を張り上げて、奴に牙を剥いた。










〜Interlude side:Chrono〜



 次元航行艦、アースラ。

 数多くの世界を管理する時空管理局の技術によって生み出された、次元の海を渡る艦船。

 約2週間前のあの事件以降は閑古鳥が鳴くように静かな状態で、我が妹フェイトが執務官として追っている事件のサポートに回っていた僕達。

 と言っても実情は、被害のあった次元世界での証言集めが精々だ。

 犯行現場に綺麗サッパリ証拠を残さない手際の良さは、僕等を想像以上に苦しめている。

 一向に進まない捜査、少しずつだがフェイトにも焦りが見え始めていた。

 今日も何一つ進展しないまま、時が過ぎ去ってしまうのかと、誰もが思っていたその時――


「エイミィ、対象の捕捉は!?」

『駄目!! さっきから追い駆けているけど、後一歩で逃げられてる!!』

「空いてる者は管制司令の補佐を頼む!!」


 ハイ!! と、張りのある声で返答するブリッジクルー達。

 先程までの緩慢さが嘘のように、慌しさが艦内を占めていた。

 事の発端は、今から数十分前だった。

 97管理外世界、地球のとある地域に現れた正体不明の存在。

 何度も何度も転移を重ね、世界中を巡り回るソレを艦のセンサーが感知したのだ。

 この事態に、アースラの管制司令であるエイミィ・リミエッタが全力を以って対応しているが、どうしても後一歩の所で取り逃がしている。

 だが、妙だった。


『だけどおかしいよ。さっきから1分置きに何度も転送魔法を繰り返してるけど、地球から全く出ようとしない』


 そう、彼女の言う通り、追跡対象は地球内に留まっている。

 何が目的なのか、細々と転送を繰り返して此方と逃亡劇を繰り広げているのだ。

 何の変化も無く、唯それだけ。

 明らかに異常な行動で理解不能。

 誰が何の目的でこんな事を……。


『それにこの転送、完全にランダムで指向性は全く無い。まるで機械の乱数プログラムみたい』

「それじゃあ、まさか!!」

『相手は、人間じゃないのかも』


 何年もの付き合いのある彼女の言葉だが、それでも驚かずにはいられない。

 その本人も冷静を努めているようだが、声には少なからず似たものが混じっている。

 しかし相手は人間じゃないとすれば、もしかすると何とかなるかもしれない。


「エイミィ!!」

『もう準備は出来てるよ。デバイスのみの自動発動なら、追い着いた瞬間に強制割り込みを掛ける』

「追い着けるのか?」

『1人じゃないからね、絶対にやってみせるよ』


 先程からの作業の疲れを微塵も感じさせず、やる気満々な彼女は手元のコンソールに両手を踊るように走らせている。

 幾ら短時間とはいえ、たった1人で世界中を飛び回る対象を追い続けていたのだ。

 向けられる集中力は馬鹿にならない。

 それでも笑顔を失わずにいられるのは、彼女の持つ天性の明るさのお陰だろう。

 そして……


『プログラムの強制割り込み、完了!!』


 僕が最も聞きたかった言葉を、得意げに発してくれた。


「よし、座標を此方に。対象確保には5人で行ってくれ」


 次いで周囲に指示を送る。

 事件とは言い難い不可解な現象だったが、これで幕を下ろした。

 クルー達の戸惑いも完全に消え、後は対象の確保に移るだけ。

 微妙に肩の凝りを感じて手で確認してみれば、想像以上に自分は緊張していた事が分かった。

 小休止とばかりに艦長席へ腰を下ろし、一息吐こうと考えた……その矢先の事。


『クロノ君!!』


 ディスプレイ越しに映ったエイミィの顔に緊張が走っている。

 すぐさま先程のアンノウンの事が脳裏を過ぎるが、彼女の言葉はその予想とは反していた。


『海鳴に、小規模の封時結界が発動してる!!』


 いや、予想を超えていたと言うべきだろう。

 立て続けにこんな事態が起こるなんて、普通じゃ考えられない。

 しかも何故その現場が海鳴なんだ?


『魔力波長は、彼が巻き込まれた時の結界と同じ。場所は……』


 考える暇も無く、彼女からの報告は続く。

 2週間前、瑞代聖が巻き込まれた事件と同じ魔力波長による封時結界。

 それはつまり、前回の犯人が再び地球に現れたと言う事だ。

 前回のは偶々ではなく、計画的犯行?

 では一体何が目的で、地球に、海鳴に現れたのだろうか?

 事態は更なる謎を呼び、此方の考えの及ぶ範囲を軽く飛び去っていく。

 どうなっているんだ?

 その言葉が脳内を埋め、考える事を阻害する。

 だから、次に発されるエイミィの報告に、上手く反応出来なかった。


『ひなた園、彼の住んでいる家だよ!!』



〜Interlude out〜










〜Interlude〜



 月明かりが、ぼんやりと地上を照らしていた。

 それは演劇の舞台のように、役者達の存在を知らしめる光ではなく……。

 唯そこに照らすものがあっただけの、酷くあやふやで指向性の存在しない光源。

 だが、それに照らされる事で、確かな存在を放っている者が居た。

 倒れ伏した初老である1人、また1人は漆黒で全身を覆い隠し、もう1人の少年は……顔面に怒りを貼り付けていた。

 全てを許さぬ射抜くような視線は、黒一色で何もかもを隠している存在へと向けられている。

 心に宿る憎しみの全てをぶつけるように、殺さんばかりの声無き怒号を双眸に湛えていた。


「師父から離れろって――」


 それは声を発する事で落ち着く事は無く、更に深く増長を促している。

 最早誰もその怒りを静める事など不可能、暴走列車の如く身が壊れるまで感情を振り撒く。

 握られた右手は爪が食い込み、血を滴らせているが、その痛みすら些事にすら劣る事実。

 今は唯、怒りをぶつける事だけが全てだった。


「ふむ……」


 相対する幽鬼の如き影は、その少年の反応を観察するように覆い隠された瞳で見詰めている。

 そして倒れている男性に突きつけていた杖を持ち直し、それで徐に地面を突いた。

 すると、世界が一変。

 夜の黒い闇、周囲の木々が彩る深緑、そして地上を照らす月光。

 それらが合わさった世界が次の瞬間、まるで虫食いのような光景へ変貌した。

 原色に灰色の千切れた紙を貼り付けたような、継ぎ接ぎの光景は誰が見ても歪で不可解、異界そのものだ。

 しかしこの異常事態に、この世界に存在する2人だけは歯牙にもかけず、感情に一分の揺らぎも無い。


「離れろって言ってるだろがぁぁぁぁぁぁぁ!!」


 刹那、世界が揺らいだ。

 少年の、聖の怒号に呼応するように、影に圧倒的な風が叩きつけられる。

 荒れ狂う暴風、一つ違う事実を挙げるとすれば、それが影にだけ向けられているという事。

 全てを切り裂く鋼の如き風、しかし影には届かない。

 少年の咆哮の直後、暴風が自らを襲う寸前に、褐色に染まる球面の壁に阻まれたからだ。

 透けた先に佇む黒衣を閉じ込めるような半球体の魔法壁が生み出す防御能力。

 プロテクションと呼ばれるそれを、幽鬼は予測したような速さを以って展開した。

 風を表面で滑らせ、受け流し、通り過ぎていく。

 まるで柳の葉の如き流れは、芸術的とでも言うような軌跡を描いている。

 数秒間にも及び吹き荒ぶ風はしかし、黒衣を脅かす事も無く、徐々にその流れを弱めていく。

 無風の状態に戻った時の互いの位置は、1ミリのズレも無く、邂逅の時と変わらずだ。


「ふっ……!!」


 ――聖が動いた。

 先程の風が脅威足り得ないと悟ると、彼は突貫という選択肢を迷わずに選んだ。

 両者の間は10メートル弱、その距離を1秒も掛けずに駆け抜ける。

 まるで突風、自身を阻む大気の壁を悉く破り突き進んでいた。

 その全身に灰色の光を纏い、同色の環状の帯を巻き付けた右腕を水平に引く。

 己の間合いに敵が収まると同時、その刹那、有りっ丈の力を以って拳を振るった。


「はぁぁ!!」


 腹の底から吐き出す声は空気を破り、力強い意志を露にする。

 怒りと覇気を込めた右拳には、常人なら容易く吹き飛ばすまでに至る力が宿っていた。

 だがそれは、対象に触れる事で初めて意味を成す行為であり、当たらなければ意味そのものが無くなる。

 そして彼の一撃は、後者だった。

 全身全霊を込めて打ち込んだ拳は、黒衣に触れるまでもなく、その直前に待ち構えていた球面の壁に阻まれている。


「ぐっ……」


 歯をギシリと食い縛り、両足で強く地を踏み締めるが、それ等を加えても打ち抜く力には届かない。

 拳は魔法壁との数センチの隙間を埋められず、ぶつかり合う衝撃が流動して周囲に漏れていく。

 一進一退も無く、全力を込めながらも、その場で佇むように相対している。


「面白い……」


 ギリギリとせめぎ合う中、黒衣は声を上げた。

 電子音のように合成されていて性別を判別出来ないそれは、何処か愉しそうに歪んでいる。


「重力に変換すると思いきや、まさか『斥力』だとはな。確かに対象と同じ位置ならば、そちらの方が有効か」


 つらつらと、まるで誰かに解説するように言葉を並べていく。

 そこに迫り来る拳に対する恐怖は微塵も無く、目の前の状況を見据えるだけ。

 依然として、少年は壁を突破出来ずに居る。

 物理攻撃に耐性の高いそれは、彼の攻撃にとっては堅牢な城壁そのものだ。


「はぁぁぁ!!」


 踏み締める足が地面を抉り、互いの反発でジリジリと引き摺っていく。

 誰が見てもジリ貧でしかない状態、聖の拳は依然として届く気配すら見せない。

 だが黒衣は意外な行動を取って、強制的に変化を促した。

 周囲を取り巻く衝撃の残滓でローブをはためかせながら、ソイツは大きく背後へ飛び退いたのだ。

 つい数瞬まで全力を込めて壁を破壊しようとしていた拳は空を切り、聖は体勢を崩してたたらを踏む。

 不意を突かれ戦意を削ぐ行為だが、それでも少年の双眸には止め処無い意志が込められている。


「しかし収束が甘い。あの時も今も、力を留めていないから風となる。徒に集めても、それが分散したままでは壁を突き崩す事は不可能」


 その姿に黒衣が発する電子的な、それでいて愉悦に浸るような声。

 声に反応する者は居ないと分かっていて、それでも口を開く事を止めようとしない。

 それはまるで、教壇で教書を読み進める教師であり、信者に神の教えを述べる教祖のようでもあった。

 だが声を向けられている唯1人の存在は、それにまともな反応を返す事をせずに傍らに伏す男性を抱えてその場から飛び退く。

 猫のような身軽さを以って近くの壁にまで退くとそこに寄り掛からせ、衣服の汚れを軽く払って身を休ませた。

 背後の門とそれを支えるコンクリートの壁、小学生が絵の具を塗りたくったような配色は、生理的にも宜しいとは言えない。

 だがこの場に安全な場所は存在しない、なればこそ今は此処で我慢するしかない。

 男性の双眸は閉じられている、しかし呼吸は小さくもきちんと繰り返していた。


「休んでいて下さい。後は……」


 その姿を見る聖は、その瞬間だけ目蓋に優しさを湛えて見詰めていた。

 大切な家族、大切な父親を、無傷とは言えないが無事に助け出せた事。

 未熟な身ではあるが、それだけでも成せたのは彼にとって大きかった。

 聖にとってこの男性――師父の存在はそれだけの意味を持っていた。


「非才の身ではありますが、貴方の代わりを果たします」


 故に、それを傷付けた者を彼は許さない。

 決して届かぬその声は、強き想いを込める事で揺るがぬ決意へと昇華する。

 父との誓いを胸に抱え、聖は己の怒りの根源たる影に視線を向けた。

 黒に染まる鋭い眼光には燃え盛る怒気が映り、今にも噛み付かんばかりの圧力を放っている。

 己が最も大切にする場所の前に、アイツは何の躊躇も無く立っている。

 目の前の現実は更なる怒りを引き起こし、全身を巡る血液が暴れ回って灼熱のように滾る。

 それでも目の前の脅威に対して、感情に身を任せるだけの行動は決してせず……


「いい加減、お前の声は耳障りなんだよ」


 理性を伴った声を、相手に向けるだけに留まった。


「面白いよ、ハギオス。思った通り、君は私の望むモノを持っている」


 その様子に、愉悦に歪む声を惜しげもなく漏らしている。

 いや、大層な独り言と言うべきだろう。


「人の持つ起伏激しい感情、機械の如き冷静な理性……。相反するソレ等の均衡を保ち、両方を抱えて力とする才能」


 自分にとって望むべき現実を目の当たりにし、黒衣はその感情を抑えられなかった。

 電子的な声は未だ健在、しかし狂気にも似た内なる感情は溢れ出し、黒尽くめの全身を通して表現される。


「今は平凡だが、使用法を理解すれば君も――」

「――五月蝿いと」


 享楽に身を委ね、言葉を重ねる黒衣。

 その姿はとても無邪気で、それ以上に無防備だった。

 あまりに浮かれ過ぎて、意識は既に天に昇り始めている。

 それを絶好の機会と誰が思わないだろうか?

 少なくとも相対している少年は、目敏くその隙を突き、たった一歩踏み込んだ。

 地を砕く一足飛び、瞬く間に両者の距離がゼロに限り無く近付く。

 引いた右半身、背後まで引かれた腕には灰色の環状が巻かれ、既に攻撃態勢に入っている事を否応無く示す。

 宛ら少年の姿は、弦を引き絞られる弓に酷似していた。

 八節の『会』の状態、こぶしまとを定め、解放される時を待ち構えている。


「言ってるんだよ!!」


 遥か遠くまで響き渡る怒号と共に、それは放たれた。

 解放された拳は、全身を利用した運動エネルギーによって、先程以上の一撃となって黒衣の脅威へと変貌した。

 直撃すれば如何な防護服とは言え、少なからずダメージを負う事は必至。

 衝撃を受ければ隙を生み、更なる攻撃を生み、それを繰り返し、最後には完全に打ち崩されるだろう。

 だがその初撃を受け入れる程、目の前の敵は生易しい相手ではない。

 3度目の防御壁、難なく防いでいるその半球体が健在である以上は……。


「くっ!!」

「フフフ……」


 鋼が削りあうような金切り音、押し通す力と弾き返す力の間に火花が飛び、虫食いの世界を切なく照らしている。

 聖の隙を突いた迫撃は、黒衣にとって想像の範疇に留まる行為だった。

 自分のように魔法を自在に操る術を持たない彼には、限定的な魔法行使しか選択肢は無い。

 つまり『身体強化』と『力の収束による打撃』による、敵に近付いてからの一撃。

 それが少年が出来る唯一の抵抗だった。

 少し前に発動した斥力の向かい風には驚かされたが、力の方向性がてんでバラバラでは意味は無い。

 ローブをはためかせるだけの強風でしかない。


「はぁぁぁぁ!!」


 1ミリ先へ届け、1センチ先へ届け……。

 意志は強く、しかし拳は壁を貫けず、黒衣はその様子を深い闇に隠した双眸で見据えているのみ。


「まだまだ、それでは抜く事は出来――」

「黙れぇぇぇぇ!!」


 その涼しげに語る声が、聖にとっては激しく嫌悪するものだった。

 まるで自分を嘲笑っているかのような、その余裕が憎たらしかった。

 力のぶつかり合う余波が周囲を渦巻いて、黒髪を鬱陶しく揺らす。

 だがそんなものよりも、目の前で余裕ぶって攻撃を防ぐ姿の方が、彼にとっては鬱陶しく目障りだった。

 顔が見えないという事実は感情を更に昂らせ、淡々と述べられる黒衣の言葉を圧倒的な怒音によって掻き消す。

 相手は玄人で己は素人という前提条件は関係無く、敵を打倒する事だけが、聖が此処に立つ意味だった。


「くっ、あぁぁ!!」


 依然として鉄壁の城塞は亀裂の一つも生みはせず、悠然と拳に寄り添っている。

 その力同士の凌ぎ合いに、遂に少年の腕が軋みを上げた。

 骨を通して伝わる痛みは危険信号となり、これ以上の攻撃オーバーワークの中止を進言する。

 しかし黒の双眸に衰えは無く、自分を阻む褐色の壁の先に居る存在を睨む。

 親の仇を見るような視線の――強ち間違いではないが――先には、黒色のペンキを被ったような漆黒の塊が、心底愉快そうな表情を作っている気がした。

 事実、ソイツは愉快そうな一笑いの後に……


「バースト」


 始動キーと共に、己を守護する壁を自ら破壊した。

 殻を破るように内側から破裂し、爆風と衝撃を惜しげも無く生み出す。

 対峙してからの今まで一度として攻勢に出ず防戦一方だった黒衣の突然の反撃、それは防御壁の破壊という思いも寄らぬもので予想だにせぬものでもあった。

 身構える事も出来ず、聖はその衝撃に身を委ね、浅い曲線を描きながら吹き飛んでいく。

 風に乗って宙を飛び、重力に引かれ地に落ちる。

 無抵抗にそれを受け入れ、背中で土を削り滑っていく姿はなすがまま。

 しかしそれでは終わらない。

 吹き飛んだ勢いを殺さず、それを利用して後転のように回って立ち上がり、園門の手前で止まった。

 四つん這いの体勢と鋭き双眸、限界まで食い縛られ剥き出しの歯牙。

 衣服には土汚れが付着し、衝撃によって額の薄皮が破けたのだろう、鼻筋を伝って赤い雫が零れ落ちている。

 その姿に、黒衣は喉の奥から苦笑いを漏らした。


「まるで――」


 手負いの獣だな。

 今にも首に牙を立て血管を食い破らんばかりの威圧感を放つ少年が、必死の形相で見詰めている。


「しかし遅い」


 だが、それに対して黒衣の行動は迅速だった。

 再び視線を交差した時、既に少年に杖の先端を向けていたのだから。


「セカンド」


 一回り大きな円柱型のそれが明滅し、それに呼応するように、黒衣の周囲には褐色の球体が浮かび上がっている。

 握り拳程度の大きさ、総計は8個。

 浮遊するソレ等はプカプカと湖面のように宙を漂い、自分達を動かす言葉キーが放たれる時を、今か今かと待ち構えている。

 そしてその号令は……聖がそれ等を視界に収め、現状を認識した刹那に発せられた。


「シュート」


 淀み無い声は従者まほうを統べる。

 黒衣の一声に弾丸の軍勢は一分の迷いも無く、主人が指し示す場所へ――少年へと集った。

 並大抵では済まされない高速の動きで、一直線に獲物へ群がる8体の狩人。

 対処を思考する暇も与えず牙を剥くそれは、1秒にも満たない時間差で彼を襲った。


「――っ!?」


 着弾、衝撃が轟々と鳴り、爆風が砂塵を辺りに満遍無く撒き散らされる。

 天に昇る砂煙、粉塵は少年が居た周囲を包み込み、色の抜け落ちた世界から隔離している。

 まるで小範囲に落とされた空爆、生身であるなら全てが粉々に吹き飛んでもおかしくないその光景。

 非殺傷という魔法技術によって木っ端微塵だけは免れても、衝撃を全て押さえ切れる訳ではなく、確実に甚大なダメージをその身に刻み込む。

 それだけで終わる。

 抗いようの無い現実を叩きつける事で、少年の全てが今此処で……。

 目の前にそびえ立つ巨大な壁に挑む無謀さも、父の誓いを継ぐ想いも、彼を動かしていた全てが終わってしまう。

 ――――それが、当たっているのならば。


「っ?」


 黒衣がそれに気付いたのは、目の前で朦々と立つ砂煙が、急に渦を巻き始めた時だった。

 それまでは陽炎の如く揺らめいていた粉塵が、何を勘違いしたのか突然上昇する軌跡を違えたのだ。

 上昇する、だが螺旋のような流れは常態では有り得ない。

 異常の根源はその上だ。

 半ば勘のような思考は、しかし数瞬後に正しかったと証明された。


「しぶとい……!!」


 奥深くに潜む視線が射抜くものは、上空で拳を構える少年の姿。

 凡そ10メートル程の高さから自由落下する彼の瞳は何処までも真摯に、真っ直ぐ黒衣へと向けられていた。

 高く掲げる右腕は暴風を巻き込み、左手を眼下の敵の位置へ合わせる。

 それは、接近して打撃を狙うという単純な戦法しか出来ない彼が、一瞬の猶予で導き出した解。

 弾丸が砂塵を撒く瞬間に背後の門柱へ飛び上がり、更にそこを踏み台に上空へ上がる。

 黒衣の視界から外れ、尚且つ自身の『重力ちから』を最大限に利用出来る状況。

 それがこの相対だった。

 周囲の木々がざわめき、ノイズのような合奏を繰り返す。

 収束する重力は大気を巻き込み、鋼の風を起こし暴れ狂う。

 この一撃は大きい、それは少年にも黒衣にも肌で感じる事が出来た。


「堕ち――」

「――だが残念」


 故に奴は杖を両手で構え、先端を上空から落下中の聖に向けた。

 先端が輝くと同時にそこへ光が筋を引いて集まりだし、足元には真円を象る魔法陣。

 光はやがて球体へ形を変え、爛々と輝く褐色の光弾へと。

 顔一つ分はあるであろうそれは、ハッキリと少年を迎え撃つように構えられている。

 この間、僅か2秒足らず。


「サード」


 酷く静かなその電子音声が、躊躇い無く引き金を引いた。

 放たれたるは褪せ色の奔流、射線上の全てを呑み込み喰らい尽くす光の大蛇。

 それは、何人たりとも抗えぬ暴力の化身。

 奔流は空気を喰い破り、天までも突き破って大気を駆け抜ける。

 空に向かって、たった1人のちっぽけな少年に向かって……。

 容赦無く躊躇い無く、餌に群がる獣のように貪欲に、その幼き身に食らいつく。


「くっ……!!」


 その対応の早さに此方の行動を見透かしているのか、と心で悪態を吐きながらも、右腕は反射的に動いていた。

 己を襲う褐色の光へ振り下ろす。

 下から突き上げる奔流は、聖の右腕の力とは方向性を全く逆とする、相反の力。

 せめぎ合いは必至、何度目かの根気比べを繰り広げる。


「がぁっ!?」


 ――――筈だった

 内包されるのは純粋な攻性エネルギー、触れる者、受ける者である聖を焼き尽くす。

 相反、せめぎ合い、それらが繰り広げられるには最低限の条件がある。

 両者の繰り出す力が、同等ないし限り無くそれに近い状態である事だ。

 それが一方の力が圧倒的であった場合、そんなものは刹那の時間に瓦解してしまう。

 そして現実はその例に漏れず、聖が奔流に呑み込まれるという形で結果を見せた。

 少年の抗いは足元にも及ばず、一方的に身を晒すだけで虚しく終わったのだ。


「言っただろう? 分散した力では、脅威足り得ないと」


 落ちる、堕ちる、自由落下、地に引き寄せられる。

 瞳は閉じられ、意識は無い。

 四肢はだらしなく投げ出され、頭から落ちていく。

 その様子を見上げながら、黒衣は杖を掲げ、ゆっくりと歩を進めた。

 すると聖の体に幾つもの褐色の環が生まれ、落下の速度が目に見えて落ち始めた。

 まるで羽毛のように、ゆっくりと優しく、何かに抱かれるように……。

 黒衣は歩を止め、頭上から舞い降りる少年の降臨を待つ。

 捧げるように両手を掲げ、ゆっくりと、丁寧にその体を抱えた。

 その雰囲気と手付きは、何処か父性を滲ませるような様相。

 本当に敵対していた者なのか分からなくなる程に、その姿は然としていた。


「全く、手を焼かせてくれる」


 合成された筈の声でさえ、何処か優しさが篭もるように響く。


「だが得る物も大きかった。君の成長具合と、デバイスとの触れ合い。その点では、感謝しているよ……ハギオス」


 木々は深緑に、地面は黄土に、そして辺りは暗闇に。

 言い終えると同時に、歪に変化した世界が元の色を取り戻し、正常なものへと返っていく。

 特定の空間の時間信号をずらす結界。

 それは周囲に異変を勘付かせる事も無く、黒衣にとって充分過ぎる程の効果をもたらした。

 自分が此処に来た目標である少年、瑞代聖を無傷ではないが確保する事が出来たのだから。

 その彼は今、黒衣の腕に抱かれながら浅い呼吸を繰り返している。

 先程の砲撃魔法の余波で衣服の所々が煤けているが、特に目立った外傷は無い。


「では参ろうか。今の君が『最後のaラストコード』を手にしたか、すぐに調べなければ……」


 ザッ、と杖尻が地面を突いた。

 それに呼応して、足元を中心に真円が広がりだす。

 地面に描かれる魔法陣、一際大きなその褐色が時計の針のように回っている。

 次元転送と呼ばれる、次元世界を行き来する為の転移魔法。

 目標を確保した黒衣にとって、この場所に留まる事は無駄そのものだ。

 故に、早々に立ち去る事が最も賢明な判断だった。

 しかしその時、微風に乗ったか細い声が黒衣の耳に届いた。


「駄目、だ……」


 弱々しく、すぐにでも途切れてしまいそうな音を、喉の奥から必至に搾り出している姿。

 黒衣に静止を促そうと、瑞代隆が腕を伸ばしていた。

 震えながら、重力に抗う事すら渾身でなければならないその腕は、しかし我が子の存在を掴もうと必死に差し伸べられていた。


「その子を……連れ、て………いかないで、くれ」


 親として、目の前で愛すべき子を奪われるのは、半身を切り離される事と同義。

 身を切り裂くような想い、常日頃の毅然とした態度はその姿には微塵も無い。

 恥も外聞も捨てて、彼は只管に手を伸ばす。


「教え、て……いな、いんだ」


 少年が幼い頃、自分が悪意無く教えてしまった言葉を、今まで一度も疑わず貫き続けたその姿。

 自身の幸せよりも、家族の幸せにばかり全力を向けていた彼に、自分はまだ本当の幸せを教えていない。

 自分を守る事の、大切にする事の意味を教えていない。

 だからこれからも共に生きていく事で、それを教えるのが父親としての役目だと決めていた。

 それを目の前で、今奪われようとしている。

 その光景を見せられる事がどれだけ苦痛か、黒衣は分からない。


「安心するといい」

「…………えっ?」


 そう思っていたから、師父と呼ばれる男性はきちんと反応出来なかった。

 電子音声が発した、言葉の意味を。

 しかし、黒衣がそれを説明する事はしない。

 唯、言葉を続けるのみだった。


「私の見立てでは、ハギオスはまだ全ての『コード』を刻んではいない。今回は唯の調査のようなものさ」


 師父にその言葉が何を意味し、これから何が起こるのか、見当もつかない。

 分かるのは、黒衣は聖の何かを調べようとしている事だけだった。

 いや……、それだけが全てなのだろう。


「ハギオスには、まだデバイスとの共生ふれあいが必要なのだよ」


 知識の無い頭で考えるが、やはり結論に至るまでの情報量が圧倒的に不足している。

 元より意識すら曖昧な状態、半ば気力のみで保っている今では、まともに思考が働く筈も無い。

 目蓋は、もう想いだけでは支え切れない。

 背を預けたコンクリートの壁の冷たさすら、意識の覚醒には一分の足しにもならない。

 ゆっくりと、惜しむような瞳は段々と閉じられていく。

 混濁する意識、海に沈むような感覚のそれは、緩やかに世界を埋め尽くして……


「この子を今まで育ててくれた事、感謝しておこう」


 皮肉混じりな、賞賛するような、紡がれる言葉が聴こえた。

 差し出された腕は力無く垂れ、瞳と顔は完全に伏せられている。

 黒衣はその姿を数秒、今生の別れのように見詰めた後、フッと視線を逸らした。

 未練も憐憫も存在しない、あるのはこの場から去るという選択だけ。

 一定の速度で回り続ける魔法陣が再稼動し、黒衣と少年の姿を一際強く輝かせる。

 そして次の瞬間、2人は跡形も無く世界から消え去った。

 まるで最初から何も無かったかのように、そこに居たという証の全てが失せている。

 一陣の風が吹く。

 サァサァとささやかな合奏はしかし、この場に1人残された男性の孤独感と、何も残っていない寂寞たる暗闇を表しているようだった。

 この時……





 ――――瑞代聖という存在は、地球から抹消された。










―――――――――――――――
あとがき


どうも、おはこんばん……申し訳ありませんでした。

分岐点を作ると前回言っておきながら、蓋を開けてみれば大した法螺吹き野郎です。

実の所、本当は分岐を作るつもり満々で書いてたんですが、気付けば容量の問題で分割せざるを得ない状況に……。

一番の原因は、中盤辺りからの三人称です。

あまり三人称は得意ではないのですが、いつか必要になる手法ですので使おうと思い至った次第です。

その結果がこれで、内容も散々だよ!! とかそんな感じの心境です。

それでは、今話の内容について語っていきましょう。

ひなた園を突如襲撃した謎の黒衣、そしてクロノ達が発見した未確認転送物体。

それらの出現は一体、どのような意図によって生まれたのか?

……まぁ、黒衣に関しては言うまでも無く、聖本人の確保にあった訳ですが。

そして語られる、才能やコードと言う謎の言葉。

聖をハギオスと呼ぶ黒衣の正体とは……。

彼の物語の本筋なので、隙あらば謎とか伏線を放り込んでいくつもりですが、やはり無理に詰め込むのは良くないですね。

今後は自然に無理せずに詰め込んでいこうと思います。

回収する事自体はそれ程難しくは無いですので、個別ルートでもホイホイ投げていきますよ。

そして次回は、遂に運命編の分岐点となります。

どのような物語なのか、形は作れていますが心配です。

例えるなら、容器の中に入った水みたいな(つまり型が無ければすぐにバラける)状態ですが……。

そこは毎回の如く、ノリと勢いで頑張っていきますので。

今回は、以上です。

感想や意見、その他諸々は掲示板かWeb拍手の方でお願いします。

それでは〜。





P.S

現在『テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー2』をプレイ中。

この前も『YAMA○A電機』の回線を使って装備品をダウンロードしてきたり、傭兵データを更新しました。

黒髪の大剣士Lv59(ブリーズソードとかシルバーバンド装備)で名前はシオンなので、見掛けたら扱き使ってやって下さい(ユーザー名は言いませんよ?)

使えないでしょうけど……。

このゲームをプレイして思った――――大剣士カッコイイねという事。

聖騎士も同じ大剣使いですが、アッチは回復魔法使えますからね。

やはり武器一つで無骨に攻める方が男らしいと感じてしまうのですよ。

それに聖の事もあるので、色々と参考にしていたりします。

閑話ですが『シオン』とはギリシャ語で『xion(ザイオン)』と発音し、意味は『神に選ばれし者』との事らしいです。

主人公の設定を読んだ時に思いついたので付けた、後悔はしていない(いつでも変えられるから的な意味で)





〜Web拍手のお返事〜


>望様

1ヶ月振りですね――――神輝望様ですよね?

名前変わってたので、少し戸惑いましたが……。

管理局、魔法と関わる事で世界の広さを知る少年は、一体どのように変わっていくのか。

聖が自分自身と向き合う時、自分の存在が世界にとって、家族にとって、友達にとってどんな意味を持つのか。

自分にとって大切な人が居るように、誰かにとって大切な自分も居るという事。

本当の意味で自分を認めた時、彼はきっと強くなれると思います。

望様が言うように、『命』そのものに対する想いも少しずつ変わっていくでしょう。

毎回深い言葉を頂き、感謝感激雨あられなTruthです。

望様の言葉の選び方のセンスが良くて、文庫の帯に書かれたコメントを想起したのは自分だけでいいと思う(他の方々はみれない的な意味で)

これからも、僕の作品を宜しくお願いします。





掲示板で過去の感想を読んでいた時(過去に縋り付くとは女々しいです)の事なんですが、偶に見掛ける一文。

『感想を書くとプレッシャーになると思ったので、今まで書かずにいました』

と言うのがあります。

これを読んで一言…………寧ろ無い方がプレッシャーです!!

感想とは作品が良くも悪くも、自分が感じた事を書くものだと思っています。

そしてその感じた事は、その人の個性であり、とても大切なものです。

自分の書いた物語に何も感じるものが無い事こそが、作者として危険な状態なんだと思います。

クドクドと何度も言って本当に申し訳無いのですが、一言でも構わないのでコメントを頂けると嬉しく思います。

「楽しかったです」等の簡単なものでも充分です。

読者様の声を聞けるのが、作者にとっての一番の原動力ですから。

以上、作者の身勝手な愚痴でした。

それでは〜。