突然の襲撃。
今機動六課は最大の危機に瀕していた。
隊長陣がいないときを狙われ、迎撃に出たメンバーも善戦虚しく倒れた。
ティアナが気を失う直前に伝えた言葉。

「・・・いち・・・・ん・・です・・・」

「ティアナ!?何!?どうしたの!?」

「祐一さんです・・・敵の狙いは!祐一さんですッ!!」




大乱闘!スマッシュシスターズ!?




「うおおおおおおおおおおおお!!!」

ノーヴェの一撃が急造のバリケードを粉砕する。
舞い上がる粉塵がおさまったそこには、スカリエッティが生み出した精鋭「ナンバーズ」が並び立つ。

「いいか!恨みっこ無しだからな!祐一をさらってこれたヤツがまずは優先!」
「わかってるっスよ、ノーヴェ」
「今更確認することでもない・・・」
「そういう風に言ってるヤツが一番怪しいんだよディード!だから念押し!」
「熱くなるな。冷静さを欠けば最悪、仕損じることもあり得るんだぞ。」
「ハッ!もうまともなヤツは残ってねーよ。後は私たちの勝負・・・。」

ノーヴェが自ら粉砕したバリケードの破片を手に取り・・・

「いくぜ・・・」

宙に放り投げる。
その破片が地面に落ちた瞬間が・・・・

「スタートッ!!」

一斉に飛び出す少女達。その目指すは愛しき男性(ひと)
今負けられない戦いが始まった!





「先手必勝!一気にいくぜ!」

自身の全速力をもって序盤からライバルを引き離しにかかるノーヴェ。しかし・・・

「うえ!?わわわ!うわぁ!」

何者かに足を「掴まれ」豪快に顔から地面に突っ込んでしまう。

「そうはいかないよ〜ノーヴェ〜。ここはお姉ちゃんに譲りなさい!」

地中からISで潜行していたセインが現れる。
スタートの際、他の姉妹が破片に気を取られているスキに地中に潜り、スタート直後から
仕掛けて来るであろうノーヴェの足下に陣取っていたのだ。
鼻をおさて悶絶するノーヴァを尻目に「やっぱ頭を使わなきゃねー。」と走り出すセイン。
が、そこに突っ込んでくるライディングボード。

「はいはい邪魔っスよ〜〜」
「ぷべら!」
「ごめんセイン」
「げふっ」
「一応抑えておくか」
「アッ」

ウェンディのライディングボードで一撃を喰らって卒倒するセインを、ディードが踏みつけていく。
さらにはオットーまでもが厳重にバインドかけて拘束。

「あ、姉に対してこの仕打ち・・・。しかも出番終わり〜?ガクッ」

gYセイン・・・脱落

「セインは早々にリタイア。ノーヴェはぶっ倒れてしばらく動けない。おかげでスタートダッシュ成功!
これはいただきっスね!」

うしろからディードやオットー達も追ってくるものの彼女のISは人一人を詰めたトランクを難なく運搬できるスピードと
パワーがある。
普通に走ったり、飛行したりで追いつけるはずがない。
オットーがレイストームの砲撃を仕掛けてくるが当たらない。

「そんな攻撃効かないっスよ!うっは〜〜!祐一さ〜ん待ってて下さいね〜!」
「戦闘経験が浅いな。この程度で勝利を確信とは。」

早すぎる勝利を宣言するウェンディの耳に落ち着いた声が響く。

「IS!ライドインパルス!!」

紫の閃光がウェンディを襲う!

「うわあああああああ」
「スピードで私に敵うと思ったか?ウェンディ。遅すぎるな。」

トーレのISはフェイトに匹敵するスピードが出せる。そのためトーレはあえてスタートで飛び出さず、やや後方から様子を伺い、
ウェンディが独走態勢に入りつつあるのを見て潰しにかかったのである。

「ぐ・・・スタートダッシュで引き離したと思ったのに・・・。でも、まだまだ・・・勇気あるかぎりぃ・・・。」

不屈の精神で立ち上がり、トーレを追いかけようとするが

「ちょっと眠ってて。」
「よし、拘束して・・・と。」

撃墜されていた間に追いついてきたオットーとディードに、みねうちを当てられ、バインドで拘束されてしまう。

「ゆ、勇気が・・・砕かれる・・・ガクッ」

g]Uウェンディ・・・脱落

「さて、せっかくトップに出たんだ。このまま行かせてもらおうか。IS発ど・・・!?」

ライドインパルスを発動しようとしたトーレは危ないところで踏みとどまった。
突如出現した無数のナイフがトーレをぐるりと取り囲んでいたのだ。
もしあのままISを発動していたら、このナイフのカーテンに突っ込んでいたところである。

「これは・・・チンクか。」
「お前に独走を許せば追いつける者はいないからな。」

物影から現れたのは、右目を眼帯で隠した小柄の少女、チンクである。
見た目は少女でも稼働時間は最近目覚めた妹達の比ではない。過去にはSランク魔導師と戦闘し勝利したこともある使い手だ。

「これで私を抑えたつもりか?」
「私のISを忘れたわけではあるまい?ランブルデトネイター・・・お前を取り囲むそのナイフ一つ一つが爆弾と同じだ。
 お前のISでは例え突破できても、無傷ではいられない。このままここで私が祐一を確保するのを、そして私が祐一と
 ・・・その・・・い、良い感じになるのを、見ているんだな・・!」

最後の方、わずかに頬を赤く染めて、もじもじしながらながら言うチンク。
「う、チンクめちょっとかわいいじゃないか」とか思いながらもトーレもここで引くわけにはいかない。
チンクを愛でるのはいつでも出来る。しかし、祐一はここで確保しなければチャンスはない。
気づかれぬように合図を送る。

「確かに、「私では」な・・・。」
「なに・・・?」

意味深な物言いをするトーレに警戒を強めるチンク。

「!!」

突如、飛来する何かがチンクを襲う。何者かの攻撃をギリギリでかわすが、その間にトーレを取り囲んでいたナイフが
打ち落とされてしまう。
「スローターアームズ」
ブーメランブレードを操作する、gZセッテのISだ。

「しまった!」
「そういうことだ、チンク。」
「う・・・」
「さすがはチンクだ、セッテがいなければ危ないところだった。だが面倒見がいいだけではダメだな。いざというときの為に
 こういう調教も必要だということだ。」
「ちょ!調教!?セッテに何したの!ねえ!ちょっと!!」
「ふふふ・・・ひみつだ・・・」

なにやら影のある笑みを浮かべている。

「セッテここは任せた。チンクを抑えておけ」

トーレはこの場をセッテに任せて先へ進もうとする。しかし、その前に立ちはだかったのは予想外の人物だった。

「どういうつもりだ?セッテ。」
「譲れません・・・。祐一さんは譲れません!!」
「う、裏切るのか!貴様ぁ!」
「フフフ!やはりな!強引に従えていては人はついてこないものだぞ?トーレ!」
「あなたにも譲りませんよ?」
「あ、姉に向かって「あなた」呼ばわり!?お姉ちゃん落ち込んじゃう・・・。」





なにやら妙な三つ巴になりそうなこの状況を、遠くから見ている者がいた。

「全員で突撃なんて品のないこと。ねぇ?ディエチちゃん?」
「まったく。でもトーレやチンクまであんなになるとは思わなかったけどね。」

スタート直後から姿を消していた二人、クアットロとディエチだ。本来後方支援型の二人は、前衛型と直接ぶつかり合えば不利は
確実。特にクアットロのISは直接戦闘には向いていない。
そのためスタート直後に付近のビルの屋上に陣取り、状況を見ていたのだ。

「結局、体育会系だからそんなものよ。目の前にぶら下げられた人参に目の色変えているようじゃ、まだまだね。さ、ディエチ
 ちゃん、やっちゃって。」
「了解・・・IS『へヴィバレル』・・・」

ディエチの左目がターゲットとなる3人をとらえ、構えた巨砲にエネルギーが集中していく。

「テストショットォォォォォ!!」
「なにそれ?」
「なんか、某動画サイトでね・・・。まあテストって言うか直撃してるけどね。」
「そ、そうなの・・・。まあ良いわ、あとは祐一様を迎えに行くとしましょうか。」
「オットーとディードの二人はどうする?」
「それはわたしがやるから心配しないの。」
「そう?じゃあ行こうか。」

愛機を担ぎ祐一のもとへ行こうとするディエチは、突然衝撃に襲われた。
ゴッ
「・・・え?」

薄れていく意識の中で、かろうじて視線で振り向くとそこには、自分に当て身を喰らわせたクアットロが笑みを浮かべて立っている。

「クアッ・・・トロ・・・?」
「ええ、行きましょう・・・私一人で・・・うふっ」

gVトーレ
gXチンク
gZセッテ
g]ディエチ・・・・・脱落
残りあと5人・・・



続く



あとがき
無理・・・・ごめんなさい。orz
なんかWeb拍手で「大乱闘スマッシュシスターズ」っていった本人が、トチ狂って「ちょっと書いてみようかな。」とか思ったのが
間違い。
しかも、まとめきれず無駄に長くなって前後編・・・。orz
意外と生き残ってるし・・・。orz
大丈夫、大丈夫のはずです。ちゃんと決着付けますから。
ちなみに初めて小説というものを書いてみたわけですが、皆さんホントよくあんなにスゴイのかけるなあと・・・orz
全体的なテンションが微妙です・・・。シリアスなのか、ギャグなのかはっきりしろと・・・orz
あと、トーレさんごめんなさい。この人お堅いのでどうやって崩そうかと思ったら、おかしいことになってしまいました・・・。orz