このSSはALLエンド後の物語です。
栞の病気は完治して、尚かつ無事二年生に進級できてます。
真琴は帰ってきた後、水瀬家に引き取られますが沢渡の姓のままです。
舞は無事に力を受け入れ、佐祐理さんと共に大学に進学しています。
秋子さんの怪我は完治してますが、名雪の目覚ましイベントは無しです。
あゆは目を覚まし、父親と二人暮らしです。
因みに佐祐理さんの弟の一弥は生きてます。佐祐理さんの一人称は癖と思ってください(爆
真琴、栞、美汐、一弥は同学年です。
あゆは祐一達と同学年です。
New Daily
第一話
「朝〜、朝だよ〜。朝ご飯食べて学校行くよ〜」
枕元に置いた目覚ましが鳴ると同時に布団の中から腕が伸び、スイッチをOFFにした。
「くぁ…」
ベッドの中に居た人物がノソノソと動き出し、欠伸と共に起きあがる。
カシャ…!
勢いよくカーテンを開き、外の景色を眺める。
「今日も快晴。歩いて登校出来ると良いな…」
半分願望、もう半分は部屋には居ない寝坊助な従姉妹に皮肉を含めて呟く。
「まぁ、また楽しく過ごせるんだからな」
自然に笑みが浮かぶ。
俺こと相沢祐一がこの雪降る街に住む事になってから幾つもの出来事が起こった。
…まぁ、ここでは敢えて何が起こったかは省略させてもらう。
「おっと…。もうこんな時間か」
ふと我に返り、時計を見ると時間は七時四十五分を指す所だった。
祐一はすぐに制服に着替え、部屋を出た。
「あ、祐一。お早う」
と言って満面の笑みを浮かべるのは沢渡真琴。
「あぁ。お早う、真琴」
真琴は以前は復讐だと言い様々な悪戯をしていたが、今はそんな事は無い。
それとは逆にこの懐き様といったら当に『手のひらを返したかの如く』だ。
「俺は名雪を起こしてから行くから、先に下に行ってご飯でも食べてろ」
「うん」
真琴は笑顔のまま階段を下りていった。
ドン!ドン!ドン!
多少強めにドアをノックする。
「名雪〜!起きてるか〜!」
返事は無い。
それくらいで起きない事は分かりきっているが万が一と言う事もある。
「入るぞ」
寝てるとはいえ、女の子の部屋なので一応断りを入れてから入る。
部屋に入るとやはり目覚ましが目に付く。
「名雪!起きろ!」
強めに揺すり、声を掛ける。
「く〜…」
起きない…。
この大量の目覚ましで起きないのだから、これくらいで起きるはずがない。
「やはりここは実力行使か…」
ブン…
拳を名雪の額目掛けて振り下ろす。
ボス!
名雪が直前に寝返りを打ったために拳は額に突き刺さらずに枕に直撃した
「な…!」
これにはマジで驚いた。
「…聖闘士(セイント)に同じ技は二度通用しないんだぉ〜…」
ムカ
「そんな事を言う口はこれか!」
顔を強引にこちら側に向かせ、両手で思い切り口を引っ張る。
「にゅ〜〜…」
そして枕元にあった目覚ましを取り、名雪の口元に持っていく。
「ほらお前の好きなイチゴジャムだ」
「イチゴジャム〜…」
ガリ!
「だぉ!」
名雪が跳ね起きる。
「お早う、名雪」
「え?あれ?お、お早う祐一。」
キョロキョロと周りを見渡す名雪。
「どうした?」
「何だか歯が痛い…」
「そりゃこんな物を囓ればな。イチゴジャムの夢でも見たのか?」
名雪が囓った目覚まし時計を拾い上げ、元の場所に戻す。
「う〜…。イチゴジャム…」
「はいはい。着替えて下りてきたらな。先に行ってるぞ」
食卓へ着くと既に真琴は朝食を食べ終わり、ニュース番組の占いを見ていた。
「お早うございます、祐一さん」
「お早うございます、秋子さん」
イスに座ると、秋子さんがコーヒーと朝食を運んでくれた。
因みに朝食はトーストとサラダ、ベーコンエッグだった。
「おはようございます〜…」
二度寝はせずに起きてきたようだが、かなり眠そうだった。
「お早う、名雪」
朝食を運んできた秋子さんが名雪に挨拶をする。
「お早う、お母さん」
早速名雪はトーストにイチゴジャムを塗り始めた。
「さて、と。俺はリビングで待ってるから出来るだけ急いでくれよ。始業式に遅刻なんて嫌だかな」
「うん、大丈夫だよ」
まだトーストは四分の一も減っていなかった。
不安だ…。
「お待たせ〜」
「よし、行くぞ」
「うん」
そして三人で玄関へと向かう。
「三人とも気を付けてね」
玄関に行くと、秋子さんが見送ってくれた。
「うん。行ってきます、お母さん」
これは真琴のセリフ。
真琴が帰ってきてからは名雪の事を『名雪姉』と呼び、秋子さんの事を『お母さん』と呼ぶようになった。
真琴は最初、照れていたが秋子さんと名雪は嬉しそうだった。
「それじゃ、行ってきます、秋子さん」
「行ってきま〜す」
「時間は…」
時間を確認すべく腕時計を見てみると
「奇跡だ」
「あぅ…本当」
隣から覗き込んでいた真琴もそう言ってくる。
「しみじみ言わないでよ…」
「何を言うか!いつもより10分も早いのだぞ!これを奇跡と言わず何という?」
いつもなら走って十五分の道を全力疾走でギリギリセーフだが、今日はかなり余裕がある。
「う〜…」
ここで唸るあたりは自分の寝起きの悪さ、食事の遅さが祟っている事は分かっているようだ。
「努力はしてるんだよ…」
「はいはい。それじゃ、軽く走るぞ」
どちらにしろ最終的には走る事になるのだが…。
「よし、到着」
「今日はいつもより早いね」
名雪の言葉通り校門を過ぎたあたりは生徒達でいっぱいだった。
「そんなバカな!水瀬さんと沢渡さんと相沢がこの時間に!?」
「マジかよ!今日は吹雪か!?それとも槍か!?」
「水瀬さんと沢渡さんと相沢君が…。奇跡だわ…」
「あの三人が余裕を持って登校するなんて…。天変地異の前触れかしら…」
「きっと明日はギャラクシアンウォーズが開催されるな」
「何!?ならば射手座の黄金聖衣だけは死守せねば!」
「セ、セブンセンシズを…!」
そんなに俺たちが余裕を持って登校するのが珍しいのか?
というか途中から意味不明だったぞ。
「う〜…。みんな酷い…」
確かに…。
「さ、早く行ってクラスを確認するぞ」
真琴は二年に、俺と名雪は三年に進級したので当然クラス替えという物がある。
昇降口で真琴と別れ、三年のクラス表の前まで行く。
「えっと、俺は…と」
クラス表の前は多少混み合っていた物の、確認できないほどではない。
「あ、私3−Bだよ」
「お、俺も名雪と同じだ」
「本当?良かった〜。今年も祐一と同じクラスだよ」
横で嬉しそうに名雪が微笑んでいた。
「?嬉しそうだな?」
俺と同じクラスなのが嬉しいのか?
「だって祐一と同じクラスなんだよ〜」
「よく分からんが…。まぁいっか」
「う〜…鈍感」
「何か言ったか?」
「ううん。何でもないよ」
変な奴だな。
まぁいいか、元々変な奴だし(酷
「私も同じクラスよ」
背後から声を掛けられた。
「あ、香里〜。おはよう」
「よ、相沢、水瀬さん」
「お早う、香里」
「お早う、二人とも。今日は流石に遅刻は無かったわね」
「そりゃそうだろ」
「私だって努力はしてるもん」
キ〜ンコ〜ン…
と、そこに予鈴が鳴った。
「お、そろそろ教室に行こうぜ」
祐一、名雪、香里の三人は予鈴を聞くと同時に小走りに自分たちの教室へと向かった。
「…俺は無視か…?」
掲示板の前には祐一の肩を軽く叩いたままの姿の北川が取り残されていた。
「……行くか……」
その後ろ姿には何処か哀愁が漂っていた。
後書き
どうもJGJさん、ハーヴィです。
漸く出来上がりました投稿SSの第一話です。
リクエスト通りのギャグ系です。
基本的にはギャグですが、偶にほのぼのとした感じの描写もあるかもしれません。
それとこのSSにはオリキャラが登場します。
それでは、今回はこの辺で。