「ガァァァッ!!」


標的を祐一に変えて襲いかかる『light』


「ちっ」


その攻撃を一つは回避し、一つは流し、冷静に攻撃を防御する祐一。


「祐一さん!!」

「大丈夫だ。俺が時間を稼ぐから、なのはちゃんは隙が大きくてもいいから威力が最大の魔法を決めるんだ!」

「わかりました。じゃあ、1分間保たせてください!」

「了解だ。いくぞフィア!」

「はいです!」

 


ボォォォォォォン


 

祐一と人間に姿を変えたフィアは『light』に向かって駆け出す。


「……なのはが持ってる最大の技っていったら」


ユーノがなのはに近寄る。


「……うん、あれしかないよね」

「「星をも穿つ光……」」

 

 

 


 

魔法青年相沢祐一

10幕『星をも穿つ光』


 

 

 

 

「フィア、左だ!」

「わかったです! 祐一さんそっち行きましたです!」

「まかせとけ!」


なのはちゃんがいった……1分保たせれば、最大級の攻撃が撃てる。

1分だ……たかがカップラーメンを作る時間の3分の1じゃないか

なのに……


「ちっ、動きは大して速くないのに」


動きは前回の名雪が新幹線ならこいつは自転車くらいの速さ、俺だけでも勝てない相手じゃない。

だけど、やっぱり病み上がりには激しい運動はしない方がいいな……なのはちゃんを助けた時に傷口が開くとは……やっぱり今日も厄日だ。


「ガァァァァァァァァッ!」

 


ガシッ!


 

振り下ろされる爪をなんとか杖で払いのける。


「え〜い、ですっ!」


フィアがその隙を伺って攻撃を試みるが容易く避けられてしまう。


「ガァァァァァァァッ!」

「フィア、後何秒だ?」

「あ、後、30秒くらいです」


30秒……その間、こいつが耐えてくれればいいけど……

 


ブォォォン!


 

近くにあった木まで吹き飛ばされる俺。


「うわぁっ!」

「祐一さん、大丈夫ですか? 休んでいるです。私だけでも……」

「いや、いい。まだ戦える!」


立ち上がろうと足に力を込めたいが、足が言う事をきかない。


「やっぱり、昨晩の戦いの傷が癒えて無かったですか!」


俺の方に駆け寄ってくるフィア。


「!? フィア! 後ろっ!」

「えっ?」

「ガァァァァァァァッ!」

 


ブォォォン!


 

フィアが振り返った時にはもう既に遅し、『light』の攻撃を喰らい、叩きつけられる。


「きゃっ!!」

「フィア!!」


くそっ……俺の力が万全ならっ!


「ゆ……祐一……さ……ん」

「ガァァァァァァァァッ!!」


止めの一撃がフィアに向かってされそうになったその時


 

Restrict lock(レストリクトロック)

 


「ガ、ガァァァァァァ……」


光の輪が『light』の体を拘束する。


「なのは!!」

「うん!」


なのはちゃんの目の前に巨大な魔法陣が描かれる。


「いくよっ! レイジングハート!」


All right. My master


レイジングハートに一帯の魔力が集結していく


「ガァァァァァァァァッ!!」


光の輪を振り切り、なのはちゃんに向かって飛び掛る『light


「なのはちゃん!!」

「いっけ〜っ! レイジングハート!」



Starlight breaker(スターライトブレイカー)


 

ズゴゴゴゴゴゴゴォォォォォォォォン……


 

カウンターで、集結した魔力の奔流が『light』に襲いかかる。


「ガ、ガァァァァァァァァァァァッ!!」

 


ドゴォォォォォォォン


 

「今だよ! なのは!」


直撃したのを見計らってユーノと呼ばれていた人がなのはちゃんに叫ぶ。


Sealing mode -Set up-


「ロスト・ロギア 封印!」


Stand by ready. Sealing


機械的な音声の後に残ったものは光り輝く宝石とライオンのぬいぐるみだけだった……

 

 

 

 

「ありがとう、祐一さん」


フィアのいた所に合流したら、なのはちゃんがこっちに駆け寄ってきた。


「礼をいうのはこっちの方だ、あんな大きな口を叩いておいてこの様だからな……」

「そういえば、なのは。この人は?」


なのはの後ろからさっきのマントの少年が現れる。


「あっ、この人は相沢祐一さん。私が転校した高校のクラスメートさんなの」

「よろしくな。ユーノ君……だっけ?」

「はい、ユーノ・スクライアです」


呼ばれたマントの少年――――――ユーノはぺこりと礼儀正しくお辞儀をした。


「私はフィアです。ユーノさんと同じ、祐一さんのサポート役です」

「私は高町なのはっていうの。よろしくね、フィアちゃん」

「はいです!」

「話は変わるんだが、『ロスト・ロギア』ってなんだ?」

「ロストロギアっていうのは、超技術を持った危険な道具の事です」

「なるほど、だからユンカースをロストロギアっていってたのか……」

「まず、私達の情報と祐一さん達の情報を整理してみようよ」

「賛成です」

 

 

 

 

 

「……というわけなんだ」


俺達は自分の知っている事のほとんどの情報を交換する事にした。


「なるほど……つまり、そのユンカースを封印する為に祐一さん達は戦っていると」


ユーノ君が呟く。


「まぁ、そんな所だ」

「まさか、ユンカースがこっちの世界に来たのはなのはさんとフェイトさんという人が戦って起きた次元震……小さかったらしいですけど、それが原因だったですか……」

「うん、自分が起こした事だから……自分で責任を負わないと」


まだ9歳なのに凄いな……


「ということは、飛び級って話は……」

「皆には悪いと思っているんですけど、あれはでっち上げの大嘘なんです」

 


それは、世間一般的に犯罪というんだが……


 

ま、バレなきゃいいか(


「大体事情はわかりました。僕達は祐一さん達に協力する事にしましょう」

「えっ? いいんですか?」

「私達の受けた指令は『この街にあるロストロギアの回収、または破壊』だけど、本来の持ち主がいるならそっちに返した方がいいと思うし」

「それに、フィアのいうことが本当なら封印してしまえば危害は一切無くなるみたいだから……時空管理局に詳しく聞いてみないとどうともいえないけど、回収にせよ破壊にせよ仲間がいれば心強いし……協力してもらえませんか?」

「……よし、ならこれからは仲間っていう事で」

「はい、改めてよろしくお願いしますね。祐一さん」


なのはちゃんから差し出される手を取り、握手する。


「……そういえば、なのはちゃんはいくつ集めたの?」

「私は、今のを含めて3つですけど……そうだ! 祐一さん。この3つ預かってもらえませんか?」

「えっ?」

「どうせなら、1つの所に固めて置いておいた方がいい気がしますから……」

「そう、なら預からせてもらうな」

「では、レイジングハート!」


Pull out


なのはちゃんが命令するとレイジングハートから3つの魔石が出て来る。


No.8『sheeld(シールド)

No.10『cheen(チェーン)

そしてNo.17『light』


「これで、9個か」

「まだ半分もいってないですか……」


少し落胆した表情のフィア


「でも……仲間もできた事だし、きっとすぐ集まるさ」

「……はいです!」

「うん! 頑張ろう、祐一さん」

「僕も協力します」

「よし、みんなで……」

「「「「頑張ろーーー(です)!!」」」」

 

 

残りのユンカースは……12個

 

 

 

後書き:

J「支離滅裂とはこのことをいうな」

フ「だったら治せ!……です」

J「しかも、ちょっと短くなったしな」

フ「そこら辺は、病み上がりですから許容して欲しい所ですね」

J「まぁ、久しぶりにパソコンに向かったからな、ちょっとリハビリ作品になりかけた」

フ「というよりなってますです

 

魔術説明

 

Restrict lock 術者:高町なのは


空間に対してかける、範囲対象の捕獲魔法。

発動から完成までの間に指定空間区域内から脱出できなかった対象をその場に固 定し、捕獲輪で動きや移動を封じる。

動作停止以外の効果は持たないが、範囲内であれば複数の対象を同時に捕獲する ことも可能。

 

Starlight breaker 術者:高町なのは


レイジングハートの最強の魔術。

『星をも穿つ光』、『破壊の星光』の名の通りの絶大な威力を誇る。

但し、それ相応の非常に高い魔力を消費する。

このお話では、基本的にLightning bindと併用して使うことが多い。

 

 

J「てなわけで、次回からはなのは、ユーノもレギュラー入りです」

フ「で、最後の魔石3個は手抜きですか?」

J「いや〜、もうすぐリリカルも終わってしまうし残念だなぁ……」

フ「手抜きですか?

J「はははは(汗」

「手・抜・き・で・す・か・?」

J「ごめんなさい……って何なんだ? その異様に威圧感を放つその杖は!? ま、まさか……」

フ「逝くです! バルディッシュ!!

バルディッシュ(以下バ)Yes, ma'am

J「た、助けてぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!

(以下自己規制)

 

 

※感想・指摘・質問があったらBBSかmailにお願いします。

 

 

P.S.

フィア(以下フィ)「助かったです。フェイトさん」

フェイト(以下フェ)「ううん、役に立てたなら良かった……またこの私に出番をくれない腐れ作者が気に食わないことをしたら呼んで。いつでも貸してあげるから」

フィ「ふふふふふふふっ……」

フェ「ふふふふふふふっ……」

バ「……(汗」←恐怖のあまり何もいえない。

 

2004年12月21日作成