「これで、最後だ! 21の魔石の力を融合し今、新たな魔法を生み出せ!」
それは優しき光
「小癪なぁ! 死ね! 相沢!!!」
仲間を、世界を優しく包み込む光
「レイバルト! 俺の魔力、全て持っていけぇ!!!」
祐一の放った魔法は一直線に敵に向かってゆく
「ぐぅぅぅ!!! この程度で!!!」
「更に!」
敵の力で押し返されそうになった所を祐一が声を上げる
「ジャンヌの力を融合し今、世界を護る光となれ!!! フラグメント・ホープ!!!!」
その言葉を最後に、世界は光に包まれた

魔法青年 相沢祐一 AnotherStory

祐一が敵を倒してから十数年の月日が流れた
なのはは高校生になり、フェイトやはやて達と同じ学校に通っている
フェイトもなのはと同じだ、変わったのはフェイトがリンディ提督の娘になった事
はやてはリハビリの末、歩けるようになり、今ではすっかり元気でいる
クロノやアルフ達は今でも管理局で働いている
クロノにいたってはアースラの艦長に抜擢されるまで成長し
アルフはその補佐をしている
ユーノは今でもなのはの近くで護衛をしている
シグルム達は祐一が管理局の人間を説得してくれたおかげで何事もなく
はやてと共に生活している
名雪やあゆ、真琴達はあれから自分の道を見つけ、それぞれの生活をしている
あゆと真琴は正式に秋子に引き取られ、水瀬を名乗った
そして、祐一とフィアは・・・
「本当に、ここに反応があるんだな?」
「はいです、魔石ナンバー30、『SOUND』がいるです」
今でもユンカースを探し、日々戦っている
ただ、1つ違うのは
「フィア、いい加減、地を出しても良いんじゃないか?」
「どうしてです? なにか困るです?」
「いや、もう他人じゃないだろ?」
「でも・・・」
「フィア、もうお前は1人じゃない、俺が居る、クリスも居るんだ寂しい事は何もない」
「わかったわよ・・・でも・・・どうしてあたしだったのか、聞いても良い?」
「・・・あぁわかった、だがこの戦いを終わらせるぞ、クリスのためにも」
「! ふふ、そうね」
結婚していた事
いつも助け合ってきた2人だ
いつかはこうなるだろうと思っていた
そう、なのはやフェイトだけじゃない
名雪たちも必死で祐一を振り向かせようと頑張った
だが、祐一は彼女達の告白を断りフィアを受け入れた
その理由をフィアは未だに聞いていない
うまくごまかされ続けていた
それをわかったと返事した事が嬉しくて、フィアは攻めた
祐一もやれやれといいながらもフィアを追っていく
勝負はすぐについた
音で攻撃するも今のフィアには何も効かない
彼女の心は既に祐一に向かっている
自分を選んだ答えを聞ける
それが嬉しくて耳に入らなかっただけの事
そして、自宅に帰ってくると・・・
「お帰り、父さん、母さん」
最愛の娘、クリスティーナ・C・相沢が出迎えてくれた
「ただいま、クリス」
「ただいま♪ クリスも聞く? 祐一がどうしてあたしを選んでくれたのか?」
フィアは帰ってきてもいまだご機嫌で娘まで巻き込もうとしてる
当然、クリスの反応は
「うん、私も聞きたい、私が聞いても話してくれなかったし」
そういうわけで、リビングに3人で向かう
祐一の住んでる家は6LDKで庭付きのちょっと大きな家
そこに3人だけというのも贅沢な話しである
ソファーに座り、祐一は話し出す
フィアと出逢ったときのこと、なのはたちと出会った事
そして・・・
「俺がフィアを選んだ理由だったな」
本題に入る、2人は待ちわびたように祐一を見入る
「俺がフィアを選んだ理由、それはな」
「「それは?」」
「・・・フィアが好きになったから、何処に居ても自分を犠牲にして
 でも、信念は曲げない、随分となのはたちと争った事も在ったみだいだが
 その頃にはもうフィアが好きになっていた
 護らなきゃと思ったんだよ、ずっと一緒だった
 ブレイドが壊れたときも、ディアや満月と戦っていたときも
 そして、お前が生まれる直前までな
 言ってなかったが、お前が生まれる頃はちょうど敵と戦ってた
 世界を護るためにな、本当なら世界なんてどうなったってよかった
 だが、世界を護らないとフィアをそして生まれてくるお前も殺してしまうと思ったんだ
 だから護った、結論から言うと、俺がフィアを選んだのは護りたいと思ったから
 ずっと一緒にいてほしいと思ったからだ、疲れたな、ちょっと飲み物でも入れてこよう」
微笑みながら祐一はキッチンへ移動する
フィアとクリスはお互いに顔を真っ赤にして
それもそうだろう、祐一の微笑みは女性を虜にする
今でこそ、あまり出さないが、出たときの威力は昔を上回る
フィアは自分をずっと見てきてくれていたことから
クリスははじめてみる父親の心からの微笑から
「はぁ〜・・・久しぶりに見たけど、相変わらず、凄い威力・・・でも・・・」
フィアは本当に嬉しそうに微笑む
いつだって祐一の事は見てきたし、支えてきた
報われなくてもいい、ただ祐一が元気で居てくれたら
そんな覚悟だったのに、祐一はずっと見ててくれた
好きな人に見ていてもらえたという事実が、さらに祐一を好きになる
「父さんの微笑みはじめてみたけど・・・凄いね・・・」
「でしょ? 祐一はあの笑顔で女の子をその気にさせちゃってたんだから」
「うん・・・今でももててるんでしょ?」
「そうよ、あたしの自慢の夫はいまでもモテモテ」
(・・・モテてる気はしないけどな)
祐一はキッチンになんか移動せず、ずっとリビングのドアの前で話を聞いていた
恥ずかしいのと、そして誰よりも好きだから
ずっと一緒にいたいと思ってしまった相手だから
だから祐一は今日も魔石を探す
フィアと一緒に居るために
愛しいクリスと居るために
『フィア、約束だ、何があっても、この先ずっと一緒に、お前を守り抜く』
そう遠い日にフィアと約束した事をフィア自身は忘れていたとしても
祐一だけはしっかりと護っている
もう誰1人として犠牲にならないように
愛する家族を護るために
(ありがとう、フィア、ずっと一緒にいてくれて)
「それじゃ、ちょっと出てくるわね」
話しを終えてフィアがリビングのドアへ近づき、ちいさく呟く
「祐一さん、ずっと一緒に居てくれてありがとう
 あの日の約束、覚えてるんでしょ? すごく嬉しかったんだから・・・」
「フィア・・・」
「だから、ありがとう祐一、あたしを選んでくれて、約束を護ってくれて」
「フィナ・・・」
「んっ・・・」
そっと、リビングからでて祐一にキスをする
(邪魔しちゃ悪いわよね)
祐一達に気付かれないようにそっとリビングを抜け出し庭に出るクリス
「ねぇ、レイバルト、父さんと母さん、幸せそうでよかったね」
『Yes,Culis』
「本当に、父さんと母さんが両親でよかった」
そう、呟きレイバルトを耳につけた
「さぁ、レイバルト、父さん達にばれないうちに残りのユンカース、集めるわよ」
『Yes,Master』
そういってクリスは闇の街に飛んでゆく
それを2人が知らないわけじゃない
「やっぱり、祐一の子ね、レイバルトと契約できるなんて」
「俺たちのだろ? 少なくとも格闘に関してはフィア譲りだ」
「魔力と戦闘技術は祐一のよ」
「だったら・・・ぷ」
「あはははは」
「うふふふふ」
2人で笑う
「強いよな、”俺達”の娘だからな」
「えぇ、”あたし達”の娘だから」
あの頃のように2人で一緒に
「ありがとう、フィア、俺の傍に居てくれて」
「ありがとう、祐一、あたしの傍に居てくれて」
抱きしめあいながら2人で呟く
これから先、なにがるかわからない
それでも2人は力を合わせてやっていくだろう
例え、どちらかが捕まっても
例え、どちらかが死のうとも
2人はずっと一緒に生きていく
約束を交わしたあの日と共に・・・
 
 

後書き
真輝(以下真)「というわけで、フィアをヒロインにして書いてみた」
フィア(以下フ)「なにが、というわけなんです! いきなり恥かしいじゃないですか!!」
真「いや、JGJさんの小説読んでたら急に書きたくなって、2,30分で作り上げたものだし」
フ「その上すごく短いです!」
真「前々からフィアや守護者の誰かとはくっつけてみたかったんだよね」
フ「で、その最初に私が選ばれたです?」
真「そ、いいじゃないか、祐一とは結婚してるんだし」
フ「そういう問題でもないだろう!」
ただいま滅殺中、しばらくお待ちください・・・・
フ「まったく、こんな駄作を送ろうと考えてる作者は放っておいてです」
フ「ここまで読んでくださってありがとうです」
フ「他の奴のも読みたいという方は・・・いないですよね?」
フ「では、またです」