| 機動戦ガンダムSEED LYRICAL |
無残にも崩壊したヘリオポリス。
モニターに映るのは、漂う残骸だけで、他には何も映っていない。
乱気流に飲み込まれて、完全に逸れてしまったフリューゲルは、宇宙空間にふわふわと浮かんでいた。
重力もなく、方向さえも定まらない無重力の無限とも言える空間で、ただ呆然と見つめているカケル。
「ヘリオポリスが・・・・・・」
戦闘が始まった時点で、こうなることは容易に予想できた。
どんなに厚い壁で隔てたとて、その外は生命の存在できぬ無限の闇・・・
その無限に等しい世界に置かれたコロニーは、あまりにも脆い・・・
ちょっとした刺激を与えただけで、こうも無残に砕けて終わってしまった。
カケルが眼を閉じ、レバーを握る手と、ペダルを踏む足から力を抜き、宇宙を実感していと、
不意にコックピット内に、アークエンジェルからの通信が飛び込んできた。
『・・・聞こ・・・るな・・・・・・せよ・・・・・・』
通信が繋がったようだが、浮遊物に遮断されているのか、まだ電波妨害の影響が残っているのか、
聞こえてくる声は所々飛んでいて、どうもうまく聞き取れない。
それでもカケルは画面を呼び起こして、発信源を辿ってアークエンジェルの位置を確認すると、
軽くスラスターを噴かして、ゆっくりとその場所まで機体を移動させる。
すると、レーダーに反応があり、それをモニターに映す。
「あれは・・・」
映像を拡大して確認すると、それはヘリオポリスからパージされた救命ポットの1つだった。
どうやら推進部が壊れていて、この辺りを漂流しているようだ。
微量ながらも救難信号が出ているので、このまま放っておいても、そのうち救援が来てくれるのだろうが、
それがいつかもわからないし、万が一ということも充分にありえる。
「救命ポット・・・・・・放っては・・・おけないよな」
カケルはフリューゲルで救命ポットを回収して、そのままゆっくりとアークエンジェルに向かった。
「で、これからどうするかな?」
ムウが火器管制システムの席から、マリューの方に向き直りながら聞く。
「本艦はまだ戦闘中です・・・ザフト艦の動き、つかめる?」
「無理です。残骸の中には熱を持つものも多く・・・これではレーザーも熱探知機も・・・・・・」
「敵さんもこっちと同じ状況だろうが・・・」
ムウが気休め程度に言う。
だが、言った本人も、これからどうなるかは容易に予想できている。
「追撃があるな」
「ええ。でも、今攻撃を受けたら・・・勝ち目はありません・・・・・・」
「だな。こっちは虎の子のストライク、ガイスト、レイジングハート、フリューゲル・・・あとは俺らのゼロだが・・・
3機ともボロボロだし・・・まあ数だけなら渡り合えなくもないが・・・・・・」
虎の子である4機のGのパイロットはまだ子供・・・これから先も戦闘を強いるのは辛いだろう。
艦に乗っている友達を話に持ちかければ、4人とも納得はしないだろうが、戦うしかない。
だが、そんなのを戦力として使うのも、数として考えるのも、ムウやマリューの本意ではない。
前回も今回も、ほとんど仕方がないで戦わせたので、できれば何度もそうさせたくはなかった。
「ここは最大戦速で振り切るかい? かなりの高速艦なんだろ、コイツは?」
ムウの提案に、マリューは首を横に振る。
「向こうにも高速艦のナスカ級がいます。振り切れるかどうかの保障はありません・・・・・・」
「なら、素直に投降するかい? それも1つの手ではあるぜ」
ムウがしたり顔で提案すると、一瞬、マリューは唖然とした表情をする。
するとそこに、下方からナタルの怒号が響いてきた。
「何だと!? ちょっと待て! そんな事誰が許可した!?」
「バジルール少尉、どうしたの?」
マリューがナタルの方を向き聞くと、ナタルが呆れたように言う。
「4機とも帰投しましたが、ストライクとフリューゲルが救命ポットを保持しています」
アークエンジェルの発進口の前で漂う4機のガンダム。
ストライクとフリューゲルの手には、それぞれが保持した救命ポットが支えられている。
「認められない!? 認められないってどういうことですか?」
アークエンジェルは救命ポットの回収を認めてくれなかった。
それでも食い下がるキラだが、ナタルの返答は冷めたものだった。
「今この艦は戦闘中だ!」
いかにも軍人らしい答えだった。
確かにそうなのだろうが、今更放って捨てることなどできるはずもない
「あの、このポット、どっちも推進部が壊れてるみたいなんです・・・」
「それをこのまま放り出せっていうんですか?」
「避難したヘリオポリスの人達が乗ってるんだぞ!」
なのは、カケル、祐一も抗議するが、聞き入れてもらえない。
「すぐに救援が来る! 民間人の受け入れなどできるか!!」
ここまで言われると、いい加減祐一はイライラしてきた。
無理矢理自分達に戦闘を強要して(けっきょくは自分達の意思で決めたが)、民間人を見捨てろと言う。
浩平やヘリオポリスの事もあり、軍人の身勝手すぎる行動にうんざりする。
「デブリがある方に流れたらどうするんだ!」
「その時は運が悪かったと諦めるしかない」
「なっ!?」
その言葉が祐一の我慢の限界を超えさせた。
ガイストはおもむろにビームサーベルを抜き放つと、閉ざされた発進口に向かって構える。
「だったら! 意地でも受け入れさせてやる」
「やめなさい!」
今度はマリューの言葉が聞こえる。
だが、もう正論を突きつけられて振り回されるのはごめんだ。
絶対にこのポットの人達を助ける、そう思った祐一に、マリューは思いがけない言葉を発した。
「ポットの回収を許可します。だからそれを納めてちょうだい」
許可が下りたのなら、これ以上話をややこしくして撤回されぬように、ビームサーベルを納めた。
ハラハラもので見ていたなのはも安堵の溜め息をし、カケルはニコニコと笑みを浮かべているが、
キラは相も変わらずに、複雑そうな心境を表したような表情をしていた。
救命ポットを2機で支えるように持ち直して、4機はアークエンジェルに着艦する。
マリューは通信を終えると、溜め息を1つしてから、先程の問いに対して答える。
「状況が厳しいのは解かっています・・・でも、投降するつもりはありません。この艦とストライク、
今となっては、ガイスト、レイジングハート、フリューゲルの3機も、絶対にザフトには渡せません。
我々はなんとしても、これを無事に大西洋連邦指令部へ持ち帰らなければならないのです」
そう言っても、現状でそれが極めて厳しい事は、この場にいる全員が理解している。
月基地に行くにも、地球に向かうにも、おそらくザフトとの戦闘は避けられないだろう。
重い空気が漂う中で、ナタルが1つの提案をする。
「艦長、私はアルテミスへの入港を具申いたします」
「アルテミス? ユーラシアの軍事要塞でしょう?」
「傘のアルテミスか?」
ムウの言葉に頷くナタル。
アルテミスはユーラシア連邦の軍事ステーションで、同じ連合の同盟下にあるのだが、
アークエンジェルが所属する大西洋連邦とは対立関係にあり、事あるごとに小競り合いが続いている。
そこに運び込むには、幾つかの不安要素があった。
「でも『G』もこの艦も友軍の識別コードすら持っていない状態よ。それをユーラシアが…」
「アークエンジェルとGが大西洋連邦の極秘機密だということは無論、私とて承知しています。
ですが、このまま月に進路を取ったとて、途中戦闘もなくすんなりいけるとはまさかお思いではありますまい?
物資の搬入もままならぬまま発進した我々には、早急に補給も必要です」
ナタルの言うことはもっともだ。
このまま月を目指すにしても、地球を挟んだ対極にある位置は遠すぎる。
仮に戦闘がなかったにしても、途中で物資が足りなくなることは目に見えている。
なにより月に近づくということは、アルカディア軍との遭遇の可能性を高めることになるからだ。
「事態はユーラシアにも理解してもらえるものと思います。現状はなるべく戦闘を避け、アルテミスにて補給を受け、
そこで月本部との連絡を取るのが、今もっとも現実的な策かと思いますが・・・・・・」
ナタルの進言にマリューが考え込んでいると、ハヤテが懐疑的に呟く。
「そうこちらの思惑どおりになるかな?」
「でも、今は確かにそれしかないわね」
4機のガンダムが格納庫に固定され、救命ポットは整備兵達が出入り口を開けようとしている。
それぞれコクピットから身を乗り出すと、キラの胸元から、1羽のロボット鳥"トリィ"が飛び出した。
トリィが向かった先には、救命ポットから出てきたフレイの姿があった。
それに気づいたキラが近づくと、フレイもキラに気づき、そのまま抱きつく。
「あの人、キラさんの恋人なんですか?」
なのはの質問に、祐一は少し考えるようにして答える。
「いや、キラの片思い・・・だったはずだ・・・・・・」
歯切れが悪そうに答える祐一。
思いだす限りでは、フレイと関係がありそうなのはサイだと思っていたからだ。
そんな祐一にとってはどうでも良いことを考えていると、後ろから何かが駆けて来る音が聞こえてきた。
その音はどんどん近づいてきて・・・・・・
「 「あっ・・・」 」
「ゆ〜いちーーー!!」
声と同時に、祐一の後頭部に、鋭い衝撃と強い痛みが走り、その体が宙に浮いた。
1人のツインテールの少女の旋風脚が祐一の頭部を直撃したのだ。
重力制御されているが、1Gには満たないので、祐一は壁に向かって一直線に飛ばされた。
しかも、カケルとなのはの見間違いでなければ、首が変な方向に曲がっている。
これだけでも充分に悲惨なのだが、祐一の災厄はこれだけに収まらなかった。
「祐一く〜〜〜ん!」
今度はショートカットの少女の頭突きを腹部に受けて、"く"の字になって悶絶している。
あまりに突然の事に、カケルもなのはもどう反応したらいいかわからず、ただ唖然としていた。
「あらあら。2人とも祐一さんを見たら元気になりましたね」
今度はなんだろうと思って振り向いてみると、そこには別に3人の少女だ立っていた。
冷静に見ている少女と、心配そうに見つめている少女と、ニコニコと笑っている少女がいたのだが、
その笑っている少女に、カケルはとても見覚えがあった。
もし間違っていたら失礼かもしれないが、やっぱり気になるので聞いてみることにしたのだが・・・
「あら、もしかしてカケルちゃんですか?」
「あ、やっぱり秋子さんだ(外見が変わってないから、もしかしたらと思ったけど・・・・・・)」
半信半疑だったが、どうやら本当に秋子だったようだ。
しかし、最後に会ったときとほとんど外見が変化しておらず、今の名雪と並ぶと姉妹くらいにしか見えない。
一歩間違えたら妹と取られても不思議ではないくらいだ。
「秋子さん。なゆ姉もこの艦に乗ってますよ。祐兄は・・・見るまでもないかな・・・・・・」
カケルは未だに意識を取り戻せずにいる祐一を見ながら、苦笑しながら答えるのだった。
ヴェサリウスのブリッジでは、未だに動揺したアデスが、ヘリオポリスがあった宙域を見つめていた。
自分達のしたことに恐怖を感じていたが、ある程度冷静になると新たに懸念が浮かぶ。
アデスはクルーゼを振り返って見る。
「いかがされます? 中立国のコロニーを破壊したとなれば、評議会の方も・・・・・・」
「地球軍の新型機動兵器を開発していたコロニーのどこが中立だ?」
動揺するアデスに、クルーゼは鼻で笑いながら言い放つ。
その言葉には、一片の迷いも悔いもない。
「住民のほとんどは脱出している。さして問題はないさ・・・血のバレンタインの惨劇に比べれば」
血のバレンタインに比べれば、確かにほとんどが生存している今回の事件は軽いかもしれないが、
これだけのことをしても、まったく平静でいられるクルーゼが、アデスは少し恐ろしかった。
「アデス、敵の新型戦艦の位置、つかめるかな?」
「まだ追うおつもりですか? しかし、先の戦闘でこちらのMSのほとんどが・・・・・・」
「あるじゃないか。新型が5機も」
その言葉が意味することに気づいて、アデスは更に困惑する。
「地球軍から奪ったMSとあのMSを投入されると?」
「データの吸出しさえ終われば問題ない。あの艦はどうあっても逃がすわけにはいかんよ」
クルーゼは戦略パネルを見つめながら、自分を退けたストライクとフリューゲルの姿を思い浮かべる。
他の2機と同様に、これらを放っておけば、これから先の脅威になりえる。
ザフトにとって・・・そして、自分にとっての・・・・・・
宙域図をじっと見詰め、ややあって呟く。
「網を張るかな・・・・・・」
「網・・・でありますか?」
「ヴェサリウスは先行し、ここで敵艦を待つ。ガモフはこのコースを取らせ、索敵を密にしながらついて来させろ」
クルーゼの指示にアデスの眉が寄る。
「アルテミスへでありますか? しかしそれのみに絞ったのでは、敵が月方向へと離脱された場合・・・・・・」
アデスが反論していたとき、通信兵の声が遮る。
「大型の熱量感知! 戦艦のものと思われます。予測進路コース、地球スイングバイにて月面、地球軍大西洋連邦本部!」
「隊長!」
アデスが振り向くと、クルーゼがさして驚いた雰囲気も見せずに、首を横に振った。
「それは囮だな。今ので私はいっそう確信した。やつらはアルテミスに向かう。ヴェサリウス発進だ。ガモフを呼び戻せ」
格納庫に1人残ったカケルは、ガイストのコクピットに座ってキーボードを叩いていた。
マードックが言うには、ガイストはストライクの原型で、同じ様に換装機能が備わっており、
ストライカーパックを装備できるとのことなので、装備に合わせたOSの設定をしているわけだ。
キラにもお呼びが掛かろうとしたのだが、それを制止してカケルが1人でやってる。
「う〜ん・・・ランチャーとソードはこれでよし。エールは・・・ガイストにはあんまり必要なさそうだけど・・・
一応やっておいた方がいいかな。必要になるかもしれないし・・・・・・」
元から高い機動性を持たされているガイストは、エールに換装しても、それほど高い機動力は得られず、
せいぜい"毛が生えた"程度しかなく、武装もビームサーベルやシールドが増えたからなんになるくらいで、
必要になるかわからないが、祐一のことを心配するカケルは、やっぱりエールのデータも書き換えた。
(たぶん・・・また戦闘があるだろうし・・・・・・)
そうなれば友達や家族を大事にする祐一のこと、必ず率先して出撃するだろう。
秋子は勿論のこと、さっき会ったあゆ、真琴、美汐、栞、彼女達も祐一と関係があるもので、
これだけ護るものがあれば、多少の無茶もしかねないので、できるだけ生存率を高める為にも、
できることは全てやっておきたいと思いながら設定を終えた。
「こっちは終わりました」
「ご苦労さん。ほれ」
マードックが何かを投げ、それを取ると、どうやら軍用の水分補給パックだ。
無重力下でも飲めるように設計されており、軍人には一般的でお気軽なものである。
「ありがとうございます」
秋子達を名雪達のいる部屋まで案内した祐一達。
感動の再会はできたのだが、すぐに民間人の検査が行われ、秋子達もそちらに向かった。
流石に人数が増えてきたので、1部屋に全員は無理そうなので、とりあえず2部屋に分かれて、
それぞれ色々と相談やら何やらしている。
「キラ・ヤマト、相沢祐一、高町なのははいるか?」
いきなり訪問してきたハヤテが呼びつけると、3人は部屋を出る。
祐一が何の用かと視線で訴えると、ムウはお気楽な口調で言った。
「マードック軍曹が怒ってるぞ。人手が少ないんだ、自分達の機体くらい、自分達で整備しろって」
それを聞いて、キラの表情がきつくなる。
「僕達の機体? ちょっと! なに勝手な事を言ってるんですか!」
「今はそういうことになってるんだよ。実際、あれを動かせるのは君達だけなんだし」
確かにムウの言うとおりだ。
地球軍の兵士は誰も乗ることが叶わず、2回目もキラ達が乗った。
何も知らない連中が見れば、もうキラ達の機体以外のナニモノでもないだろう。
「確かに、みんなを守る為に乗ったけど、だからって軍人扱いされたら、堪ったもんじゃない!」
「じゃあどうする? また戦闘になったとき、今度は乗らずに殺されるか?」
「誰もそんなことは言ってないだろ! そんなに俺達に戦わせたいのか!?」
もしまた戦闘になれば、みんなを守るために再び乗ることも已む無しと思っていた。
だからといって、それを当然の様に正当化されては、祐一も黙ってはいられない。
ムウやハヤテの言っている事は正論だが、いちいち正論過ぎて、無理矢理納得させようとしてるとしか取れない。
「今この艦を護れる人間は限られてる。君達はできるだけの力を持ってるんだ。
ならできることをやれよ。あのカケルって坊主はとっくにそうしてるんだぜ」
さっきカケルだけが呼び止れたことを思い出す。
きっと自分達に負担を掛けさせないように、あえて1人で残る選択をしたのだろう。
それなのに、大事に思いながらも、その厚意に甘えた自分を責めるように、祐一は走り出した。
そのすぐ後に、なのはが2人に向かって聞く。
「あの・・・この艦はどこに向かってるんですか?」
「ユーラシアの軍事要塞だ。すんなりと入れればいいんだがね」
ムウはまるでうまくいかないみたいに言う。
「それじゃあ、そこに入れればみんな助かるんですね」
「まあ、そうなるかな・・・」
ハヤテの歯切れも悪い。
だがそれでも、少しでも可能性があるなら、それに向かって全力全開なのがなのはだ。
室内で常に様子を伺っているアリサとすずかの方を見て、笑顔を向けて再びムウ達に振り向く。
「だったら、私は私にできることをします。困っている人がいて・・・助けてあげられる力が自分にあるなら、
その時は迷っちゃいけないって、お父さんの教えなんですけど」
そう言って、なのはも通路を走って行った。
残ったキラに2人の視線が移る。
「おまえはどうする?」
「僕は・・・・・・!」
キラはその場から逃げるようにして走って行った。
その様子を見ていたフレイがサイに聞く。
「ねえ、今のってどういうこと?」
「キミの乗った救命ポット、あれをMSで運んできたの、キラ達なんだよ」
それを聞いてフレイが唖然とする。
「キラと祐一はコーディネイターだからね」
「カズイ!」
呟くように吐き捨てるカズイの言葉を咎めるように叫ぶトール。
カズイはそっぽを向くだけで、反省もしていなければ、悪いとも思っていない様子だった。
フレイが困惑して、アリサが怒りを露にしようとしたとき、検査を終えた秋子達がやって来た。
「それが何か問題なんですか?」
「お母さん」
名雪に呼ばれた秋子はニッコリと微笑む。
「コーディネイターであろうとナチュラルであろうと、祐一さんは祐一さん、キラくんはキラくんでしょ?」
そう言って微笑む秋子は、まるでその場の全員を癒すかのようだった。
「そうよね。カズイ、あなたちょっとナーバスなんじゃないの?」
「友達を信じられないなんて、サ〜イテ〜」
真琴がねじる様に言うと、アリサも真琴に並んでカズイを睨みつける。
そんな2人の様子を見て、カズイが可哀想と思うより、もっと強く思わせるものがあった。
それは・・・・・・
「真琴とアリサちゃん・・・似てるね・・・・・・」
名雪の呟きに、その場の全員が頷いた。
「アスラン・ザラ、出頭いたしました!」
「折原浩平、出頭いたしました!」
「ああ、入りたまえ」
ドアの向こうから聞こえたクルーゼの声に答えて部屋に入る。
風景な部屋にあるデスクに座るクルーゼに向き合う。
「呼ばれた理由はわかっているな?」
「はっ! 先の戦闘では申し訳ありませんでした」
「どのような厳罰でも受ける所存です」
「懲罰を課すつもりはないが、話は聞いておきたい。あまりに君達らしくない行動だったからな」
アスランも浩平も無言で俯く。
クルーゼは立ち上がると、2人に向かって歩いてくる。
アスランも浩平も、修正を受ける事を覚悟したが、クルーゼは2人の肩を軽く叩くだけだった。
「部下からの正確な報告がなければ、どんな将とて策を誤るからね」
「申し訳ありません。思いがけないことに動揺してしまいました・・・・・・」
「私もです。そのせいで報告が遅れてしまいました。申し訳ありません」
2人は深く頭を下げる。
そのあとで、アスランが苦しげな声で話し出す。
「あの奪取しそこねた機体の内の一機・・・・・・アレに乗っているのはキラ=ヤマト。月の幼年学校で、私と友人だった・・・
コーディネイターです。まさかあのような場で再会するとは思わず、どうしてもそれを確かめたくて・・・」
「俺の方も同じです。ガイストに乗っていた相沢祐一。幼馴染で・・・コーディネイターです・・・・・・」
浩平はアスランと違い、最低限のことだけ言い、その実質は語らない。
わざとガイストを見逃した事を、動揺という言葉で隠し通したのだ。
クルーゼは黙って2人の言葉を聞き、小さな溜め息をついた。
「なるほど・・・戦争とは皮肉なものだな・・・。君達の動揺もいたしかたあるまい・・・仲のよい友人だったのだろう?」
「 「・・・はい」 」
「わかった。そういうことなら次の出撃には、君達を外そう」
その言葉に、2人は驚いて顔を上げる。
「そんな相手に銃は向けられまい。私も、君達にそんなことはさせたくない」
「ですが隊長・・・それは・・・・・・」
「君達のかつての友人でも、今敵なら、我らは撃たねばならん・・・それは解かってもらえると思うが・・・」
アスランは激しく首を振り、机の上に身を乗り出した。
「キラは!・・・アイツは、ナチュラルにいいように使われているんです! 優秀だけど・・・
どこかぼーっとしてお人好しだから・・・その事にも気付いていなくて・・・だから、説得したいんです!
アイツだってコーディネイターなんです! こちらの言うことがわからないはずありません!」
「キミの気持ちはわかる・・・だが、聞き入れないときはどうする?」
アスランは息を呑んだ。
だが、浩平はハッキリと答える。
「そのときは、俺が撃ちます」
「!?」
浩平の答えに驚くアスランだが、それが軍人として答えるべき答えだと思う。
「私も・・・撃ちます・・・・・・」
アスランは困惑と悲痛さを漂わせた表情でそう言った。
クルーゼは2人の決心に頷くと、2人に出撃の許可を下ろした。
アークエンジェルのブリッジに警報が鳴り響く。
「大型の熱量感知! 戦艦のエンジンと思われます。距離200、イエロー3317マーク02チャーリー、進路ゼロシフトゼロ!」
「横か! 同方向へと向かっている!?」
ムウが叫び、気付かれたのかとみなが思った。
全員が一瞬ゾッとする。
「だがそれにしてはだいぶ遠い・・・・・・」
ナタルの言う通り、ヴェサリウスは、アークエンジェルの左舷方向を並行して航行していた。
「目標はかなりの高速で移動。横軸で本艦を追い抜きます! 特定艦・・・ナスカ級です!」
「これは・・・大尉!」
ハヤテに呼ばれ、ムウが唸る。
「ああ、読まれてるぞ。先回りしてこちらの頭を抑えるつもりだ!」
「ローラシア級は!?」
ナタルが焦ってSISのパルに尋ねる。
パルが慌てて計器を操作して、ハッと息を呑む。
「本艦の後方300に進行する熱源・・・・・・! いつの間に!?」
敵艦2隻によってアークエンジェルは完全に挟み込まれた。
恐怖にも満ちた沈黙が、ブリッジに重い空気が立ち込める。
「やられたな。このままではいずれ、ローラシア級に追いつかれて見つかる」
「けど逃げようとしてエンジンを使えば、あっという間にナスカ級が転進してくる」」
マリューもナタルも、呆然として黙り込むしかなかった。
実戦経験の乏しい士官達では、この状況を打破する策が見つからない。
僅かに見えていた希望が、もはや完全に打ち砕かれてしまった。
「おい! 2艦のデータと宙域図、こっちに出してくれ」
「な、何か策があると!?」
マリューの艦長らしからぬ狼狽に、ムウはため息をついた。
「それは、これから考えるんだよ。タツ、ハヤテ、手伝え」
「了解」
『敵艦影発見! 敵艦影発見! 第一戦闘配備!! 軍籍にあるものはただちに持ち場につけ!』
そのアナウンスは艦内に響き、格納庫でセッティングを行っていた祐一達にも聞こえていた。
「戦闘が始まるのか?」
「たぶん・・・」
祐一と話し合いながら、ガイストのOSを書き換えていたカケルは、キーを叩きながら答える。
コクピットの外からは、整備員達が慌しく作業を始めていたのが見えた。
『キラ・ヤマト、相沢祐一、神威カケル、高町なのはの4名はブリッジへ!』
続けてのアナウンスに、4人はそれぞれ反応を示す。
レイジングハートのコクピットで身体を震わせているなのはに、ユーノは何を言えばいいか迷う。
「大丈夫、なのは?」
「大丈夫・・・とは言えないけど・・・・・・私だけ逃げるわけにはいかないから・・・」
そう言ってコクピットから身を乗り出すなのは。
恐れながらも立ち向かおうとするその姿に、ユーノはなのはの内に秘めた強い力を感じる。
そして、それは同時に、とても悲しいものでもあった。
(なのはも彼らも、本当は戦いたくなんかない・・・誰も傷つけたくないんだろうけど・・・・・・)
戦う力がある者は、本人の意思とは関係なしに、否応なしに戦いに巻き込まれる。
なのはの肩の上から、キラ、祐一、カケル、そして、なのはの顔を見上げながらそう思った。
ブリッジで現状を説明されると、再び格納庫に向かう。
友達や家族を護るために戦う。
一度はそう決心したが、それぞれにまだ迷いは晴れない。
祐一とキラに関しては、敵の中に友達がいて、戦うことに息苦しさを感じずにはいられなかった。
4人とも自分が戦わないことで、この中の誰かがいなくなること、アークエンジェルが沈み、みんなが死ぬことを恐れている。
角を曲がったところで、いったん立ち止まった。
通路の向こう側から、見知った顔の連中が地球連合軍の制服に身を包み、チャンドラに連れられやってきたのだ。
「お、おい・・・どうしたんだよ、その格好は?」
「ブリッジに入るなら軍服を着ろってさ」
さらっと言うカズイに続き、サイが襟を直しながら説明する。
「僕らも艦の仕事、手伝おうと思って。人手不足だろ? 普通の人よりかは機械やコンピュータの扱いには慣れてるし」
「軍服はザフトの方がカッコイイよな。階級章もねえから、なんかマヌケ」
「生意気言うな」
チャンドラに小突かれるトール。
「祐一達にばかり戦わせて、護ってられてばかりじゃいられないから」
「こんなことぐらいしかできねえけど、俺達もできることをしたいんだ」
「おまえら・・・まったく・・・・・・」
みんなの決意に、祐一は胸の内が熱くなるのを感じる。
友情・・・その想いが再び決心を強く固めさせてくれた。
「あはは〜、それじゃあ・・・」
「また後で・・・」
「おまえら、今度はちゃんとパイロットスーツを着ろよ」
チャンドラがそう忠告して、ブリッジに案内して行く。
「素敵な友達ですね」
「うん」
「ああ」
キラと祐一がなのはに向き直ったとき、2人の表情はとても和らいでいた。
パイロットブリーフィングルームで、パイロットスーツに着替えたキラが、首のチャックを締める。
それに対して、カケルと更衣室で待っているなのはは、まだ学園の制服のままだった。
ある程度予想はしていたが、2人のサイズのパイロットスーツがなかったのだ。
普通に考えて、軍艦に小学生のパイロットスーツなど置いてあるわけがなかった。
と、そこに、ムウが絡むような口調で話しかけてきた。
「やっとやる気になったてことか、そのカッコは?」
「大尉が言ったんでしょ。今この艦を守れるのはぼく達だけだって・・・・・・戦いたいわけじゃないけど・・・
この艦を守りたい。みんなも乗ってるんですから」
僅かに尖った口調で言うキラにムウも首を振る。
「俺達だってそうさ。意味もなく戦いたがるヤツなんざ、そうはいない・・・・・・戦わなきゃ守れねえから、戦うんだ」
真剣な表情で言うムウにキラも祐一も頷く。
「おチビちゃん達もそう思うだろ?」
カーテンから出てくるなのはと、椅子から立ち上がるカケル。
「やっぱりそのサイズのパイロットスーツはなかったか」
宇宙戦をする以上、パイロットスーツなしで出るのは危険なのだが、ムウが考えた作戦には2機の力が必要だ。
この場合は、2人の機体が気密が漏れない程度に損傷を抑えてもらうしかない。
「ところで、なんで坊主は着替えてないんだ?」
「1つの覚悟だよ。絶対に生きてみんなと帰ってくるってな」
「上等だ坊主」
ムウは祐一の肩を叩き、髪を掻きながらブリーフィングを開始した。
ブリーフィングを終え、それぞれ自分の機体に向かう。
OSを立ち上げ、シートベルトを締めて身体を固定させる。
システムが立ち上がると、通信回線が開かれてムウの声が聞こえてきた。
「艦と自分を守ることを最優先に考えるんだぞ」
「はい」
「大尉も気をつけてください。」
モニターに映るムウは親指を立てて通信を切る。
(アスラン・・・・・・またキミも来るのか? この艦を沈めに・・・・・・)
(浩平・・・おまえがこの艦を沈めるつもりなら・・・俺は・・・・・・)
祐一とキラは、これから戦うであろう友のことを思う。
フリューゲルのコクピットで、宙域図を見ながら作戦を再認識するカケル。
(随分と無茶な作戦だけど、うまくいくかな・・・・・・)
今回の作戦はほとんど運任せに近い。
それどころか、作戦といえるかすら怪しく、奇策とはこういうものを言うのかもしれない。
追いついた敵をアークエンジェルとGで迎え撃ち、攻撃と注意を集中させている間に、
ムウのメビウス・ゼロが隠密先行して前方のナスカ級を叩き、その混乱に乗じて離脱するというものだ。
もし先にアークエンジェルが沈んでしまえば、そこで全てが終わってしまう。
それは自分達を信頼してるのか、それとも本当に運任せなのか、どちらにしてもかなりハードになりそうだ。
(こっちは素人・・・あっちは正規の軍人・・・でも・・・・・・)
正直言って、ただ持ちこたえるだけでも厳しい。
こちら側の戦士であるハヤテとタツのメビウス・ゼロは、修理が間に合わなかったので出撃できない。
誰も欠けず、守るべきものを守るのは、ほとんど奇跡に近い。
4機のモニターには、リニアカタパルトに設置されたメビウス・ゼロが映る。
「ムウ・ラ・フラガ、出る! 戻ってくるまで沈むなよ!」
固定器が外れ、メビウス・ゼロが勢いよく発進していく。
続いてストライク、ガイスト、フリューゲル、レイジングハートの順で並ぶ。
『キラ』
『祐一』
「ミリアリア?」
「名雪?」
モニターに映ったミリアリアと名雪の姿に驚くキラと祐一。
インカムをつけた2人は真面目な顔をしていた。
『以後、私達がMSおよびMAの戦闘管制となります』
『よろしくネ♪』
笑いながらウインクする2人に、2人は思わず笑う。
『なのはちゃん、カケルちゃんも無理しちゃダメだよ』
「はい。がんばります」
「うん」
名雪に笑顔で答えるなのはとカケル。
『ストライク・・・装備はエールストライカーを』
ストライクの上の天井が開き、ガントリークレーンに吊られたユニットが現れ、ストライクの機体背面に装着される。
翼が生えたようなフォルムのそのユニットは、4基のバーニアスラスターにより、宇宙空間、
大気圏内において機動性を大幅に高める追加装備で、武装は両肩に収納されたビームサーベルと、
右手に57mmの高出力ビームライフル、左手にビームコーティングシールドが装備された。
装着と同時に翼が十字状に展開され、ストライクは歩いて行き、カタパルトを装着させる。
『ガイスト・・・装備はランチャーストライカーだよ』
続いてガイストにはランチャーストライカーパックが装着される。
『アークエンジェルが吹かしたら、あっという間に敵が来るぞ!! いいな!?』
念を押すようなナタルの問いに、みな強く頷き返す。
「エンジン始動! 同時に特装砲発射! 目標、前方ナスカ級!!」
マリューの声と同時に、エンジンが低い唸りを上げ、両ブレード先端から陽電子破城砲がその砲身を突き出す。
「ローエングリン! 撃てぇぇぇーーー!!」
砲身から放たれたまばゆい光が、真っ直ぐに伸びていく。
「前方より熱源接近・・・その後方に大型の熱量感知! 戦艦です!!」
前方から伸びてきた真紅の閃光がヴェサリウス微かにを掠める。
「回避行動!」
「こちらに気付いて慌てて撃ってきたか・・・それとも・・・・・・」
不敵な笑みを浮かべるクルーゼ。
それはまるで、なにかを見透かしたかのようだった。
ヴェサリウスを掠めた閃光が消えていく。
「熱源感知!! 敵戦艦と推測、MS隊は発進せよ」
ガモフの格納庫でデュエル、バスター、ブリッツの3機のGがゆっくり動き出す。
同じくヴェサリウスの格納庫でもMSの発進準備が行われていた。
ブリッジのモニターには、コクピットで待機しているアスランと浩平の姿が映し出される。
「先の言葉、信じるぞ・・・アスラン・ザラ、折原浩平」
『はい』
『・・・はい』
ハッチが開き、クラウドは固定されていた電力ケーブルを外して、宇宙に駆け出していく。
続いてイージスが発進して、クラウドの真横に並んでアークエンジェルを目指す。
そして、その後方からは、瑞佳達のMS隊が発進するのだった。
そのとき、地球軍でもザフト軍でもない1隻の戦艦が、その宙域に接近していた。
ブリッジの艦長席と思われる場所には、大柄の男が踏ん反り返っていた。
「おい、ヘリオポリスはまだなのか?」
「はい。ですが、少々おもしろいことになってます」
「おもしろいことだぁ〜?」
詰まらない事だったら"殺す"といった、凄く殺気だった視線で睨む。
実際に何人か殺されているから怖い。
CICの1人は自分が言った言葉を後悔しながら、入ってきた情報を報告する。
「ヘリオポリスが崩壊したようです」
「ほう・・・おもしれぇじゃねぇか」
どういった感性をしていれば、民間コロニーの崩壊がおもしろいのだろう。
それでもつまらないと言われて、殺されるよりはよっぽどマシだ。
「で?」
「え?」
「それだけってこたぁねぇよな? それだけならぶった斬るぞ」
背中かに背負っている長刀を抜くと、ゆっくりと立ち上がった。
誰もが気づいていた・・・本当に殺る気なのだと。
「えっと・・・地球軍の新型艦が脱出、ザフトの艦2隻が追跡しているそうですけど・・・・・・」
「ほう・・・進路変更しろ! 今からそいつらんとこに遊びに行く!」
艦の進路を変更し、3隻が挟まろうとする宙域へと向かう。
「俺の機体はまだ届いてねぇからな。今回は見送りになっちまう、リオン、おまえがMS隊の指揮をとれ」
「私がですか?」
女性にしては少し背が高く、髪型はソバージュで、顔立ちは日本女性のものだ。
少し驚いた表情をすると、続けて男は言った。
「二度も同じこと言わせんな。この場で殺されたくなかったら、さっさと行け」
「は、はい」
リオンと呼ばれていた女性は、慌ててブリッジを出て行った。
男は鼻で笑うと、またしても踏ん反り返っていた。
(俺を楽しませてくれる奴はいるかな。あいつを物差しにして計るとするか)
どこかつまらなそうに、どこか楽しそうに考えているが、クルーからすれば怖いだけだった。
ブリッジ内に広がる重い空気に、気づかないのは本人だけだった。
『前方ナスカ級よりMS隊の発進を確認! 機影は・・・4です』
『MS隊、発進だ!』
その言葉にコクピットで待機していた4人の表情に緊張が走る。
先頭を行くキラの緊張は、おそらく4人中1番だろう。
呼吸が荒くなり、開くハッチから見える漆黒の宇宙には、まるで魂まで引き込まれそうな錯覚を覚える。
眼を閉じると、暗い闇の中に仲間達の姿が浮かぶ。
「みんなちょっと提案があるんだ」
「どうしたの祐兄?」
「提案ってなんですか?」
祐一の言葉に反応して、キラも閉じた眼を開く。
「あのさ、発進の時の掛け声を一緒にしようぜ」
「掛け声って・・・発進する! ・・・とか?」
「そうだ」
「あ、いいですね。なんだかお揃いみたいで」
「だろ。だからキラ、おまえの第一声がそのままみんなの掛け声になるからな」
「え? ええ〜〜!?」
いきなりそんなことを言われて驚くキラ。
『MS隊! さっさと出撃しろ!!』
少し時間を取らせたので、ナタルの怒声がコクピットに響く。
モニターにはまんべんの笑顔でキラの反応を待っている祐一達。
キラは半ば諦めたかのように軽くため息をするが、気を取り直して深遠の宇宙を見据える。
やがて意を決したように、をキッと見据える。
「キラ・ヤマト・・・ストライク、行きます!!」
カタパルトが動き、ストライクを射出する。
伸びきったバッテリーケーブルが弾け飛び、急激なGにキラは顔を歪める。
次の瞬間、ストライクは宇宙にその姿を現し、鋼色のボディにトリコロールのカラーリングが施される。
「相沢祐一・・・ガイスト、行きます!!」
続いて左舷ハッチから飛び出す祐一のガイスト。
「神威カケル・・・フリューゲル、行きます!!」
「高町なのは・・・レイジングハート、行きます!!」
右舷ハッチからカケルのフリューゲルが、左舷ハッチからなのはのレイジングハートが同時に飛び出す。
フリューゲルはウイングスラスターを広げて加速、レイジングハートもそれに続いて前方の2機に並んだ。
漆黒の宇宙にガンダムが舞う。